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本態性振戦とは
本態性振戦は、「ふるえ」(とくに両手のふるえ)だけを症状とする原因不明の病気です。
「ふるえ」以外に症状はありません。
ちなみに「本態性」という言葉は、原因不明であることを意味しています。
「何かをしようとすると手がふるえる」とか「止めようとすればするほどふるえが強まる」など、仕事や日常生活に支障をきたすこともしばしばあります。
従来、40代中年期から高齢者に多い病気とされていましたが、20代で発症するケースも報告されています。
ですから、遺伝性も取り沙汰されているものの、今のところ解明には至っていません。
本態性振戦の特徴
本態性振戦は運動障害に分類され、通常は手に、ほかにも足・頭部・声などにふるえの症状が現れます。
コップを口まで運ぶといった自分でコントロールできる随意運動のときと、手や腕を前に伸ばすなど重力に反した姿勢を維持するときなどに起こりやすい、周期的なふるえです。
前者を「動作時振戦」、後者を「姿勢振戦」と呼び、本態性振戦の患者さんのほとんどが両方の振戦を経験しているといわれています。
ふるえが起こるメカニズムについて今のところ分かっているのは、交感神経が過剰に興奮すると振戦の幅が大きくなることです。
これには小脳・視床・脳幹など特定エリア間の伝達異常が起こっていることも判明してきました。
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