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執筆:Mocosuku編集部
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)
65歳以上の疾患別の死亡率(高齢者人口10万人当たりの死亡数)を見ると、心疾患は癌に次いで2番目となっています(内閣府「平成26年版高齢社会白書」)。
心疾患は誰もが罹り得る疾患といえます。
心筋梗塞は心疾患のひとつで、虚血性心疾患に分類されます。心臓には冠動脈といって、心臓の筋肉に血流を送る大事な血管が通っています。
動脈硬化などが原因でこの冠動脈がつまると、筋肉への血流が滞り、狭心症や心筋梗塞といった虚血性心疾患を引き起こします。
狭心症は発作の持続時間が1~5分程度、長くても30分以内なのに対し、心筋梗塞の発作は15分以上続き、長いときは数時間にも及びます。
狭心症では、特に運動時に胸の痛みや不快感、重圧感などの症状が伴い、心筋梗塞では激しい胸の痛みを伴うのが一般的です。
ただし、高齢の人の場合、虚血性心疾患が進行していても症状が出ないことがあるので注意が必要です。
無症候性心筋虚血とは?
虚血性心疾患の内、症状を伴わないものを無症候性心筋虚血といいます。症状が無い理由として、何らかの原因で痛みを感じる感覚が鈍くなっていることが考えられます。
つまり、
糖尿病にともなう神経障害で感覚が麻痺している、過去の心筋梗塞で抹消神経の一部が壊死している、そして、高齢である、などの場合です。
症状の無い人は積極的に検査を受ける動機を持ちません。
その結果、病気が見過ごされ、必要な投薬などを受けていないケースが多いのです。症状のない心筋梗塞は、症状のある心筋梗塞に比べて死亡率に差はないそうです。
では、症状のない人が隠れた心筋梗塞を発見するには、どのようにしたら良いのでしょうか。
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