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執筆:井澤佑治
監修:坂本 忍(医学博士、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
国民的アニメともいえる『サザエさん』の磯野フネ役を演じる声優が交代したことが話題となっていますね。交代の理由は、これまで46年間にわたってフネを演じてきた麻生美代子さんの「年齢を考慮」してとのことですが、今月4日に寺内よりえさんが声を演じる「2代目フネ」が放送に登場した際には、「(声が)若い」「違和感がある」といった感想がツイッターでは見られました。
アニメ版『サザエさん』におけるフネの年齢設定が「50ゥン歳」(フジテレビの公式サイトより)ということを考えると、62歳の寺内よりえさんがフネの声を演じるのは、むしろ自然なことにも思えますが、これまで慣れ親しんできたキャラクターの声が変わったことに対して違和感を覚える人の気持ちもわかる気がします。
また、初代フネを演じた麻生美代子さんは、89歳という現在の年齢を考えると、とても若々しい声の持ち主ということが言えそうですが、実は近年ではアンチエイジングにおいても、「 声を若々しく保つ 」ことに注目が集まっており、海外では声の「若返り手術」もおこなわれているそうです。
「声が老ける」原因とは?
声を出すための筋肉である声帯も、肌や髪の毛とおなじように加齢とともに変化していきます。具体的には、年齢とともに声帯が萎縮することで、声がかすれたり、大声が出にくくなったりという現象が起きます。また、男性の思春期に「声変わり」の時期があるように、女性の場合は閉経の頃に女性ホルモンが減少することで相対的に男性ホルモンが優位になり、「声変わり」が起こるケースもあります。
こうした「声の加齢」を早める原因としては、まず喉の炎症があげられますが、なかでも喫煙が喉に与えるダメージは大きいといわれています。特に、ヘビースモーカーやチェーンスモーカーなど日常的に多くのタバコを吸う人の場合は、喉の炎症による痛みや違和感が慢性化していることもめずらしくありません。
また、お酒については「声に直接的な影響はない」という意見もありますが、アルコールによって声帯が充血したり、声帯に必要な潤いがなくなっている状態で「声を出す」ことは、やはり喉にダメージを与えてしまいます。ほかにも、舌や喉に刺激を感じるほど強いお酒や刺激物を摂ることも、喉の炎症の原因となる可能性があるため、控えたほうがよいといえるでしょう。
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