(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
執筆:井上 愛子(保健師)
監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ)
トイレの頻度は個人によって、また、季節や体調によっても変わります。それでも、ドライブの時は途中にトイレがあるか気になったり、夜トイレが近く眠りが浅かったりと、排尿に関わる悩みは多くの人が感じている身近な問題でしょう。
トイレが近い人、遠い人、なぜこのような違いがあるのか、みていきましょう。
トイレが近い原因は男女によって違いも
まず、トイレが近い原因として男女ともに考えられるのは、膀胱が過剰に働く「過活動膀胱」になっていることです。膀胱は個人差がありますが250~600ml程度尿を溜めることができ、容量の半分ほど溜まると尿意を感じるといわれています。
しかし、過活動膀胱になると、排尿筋が収縮して尿を少量しか溜められなくなるため、頻尿になります。
また、男性に特有の原因としては前立腺肥大があります。60歳の男性2人に1人が認められる前立腺肥大は、尿の通り道である尿道を圧迫し、尿が出にくい状態になるため、頻尿や残尿感などの症状に悩まされることになります。
一方、女性の場合は、骨盤底筋のゆるみが原因の一つとなります。骨盤底筋は膀胱や尿道、子宮を支える筋肉で、尿道口をギュッと締めて尿漏れを防ぐ働きをしています。しかし、妊娠や出産、筋肉の衰えなどにより骨盤底筋がゆるむと、尿意を我慢できなくなったり、お腹に力を入れると尿漏れになったりしてしまうのです。
また、尿道の長さが女性4㎝で、男性(8㎝)と比較すると尿道が短いので、これも尿漏れの原因になります。
トイレが近いということはこのようないくつかの原因が重なっていることもあります。
スポンサーリンク