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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
私たちは感情を言い表すとき、間接的な表現を用いることがあります。
たとえば「腹が立つ」は怒りですし、「とろけそうな笑顔」といえば喜びを、「穴があったら入りたい」は恥ずかしさを表すといった具合に。
興奮や緊張状態を伝えようとする時には、「今アドレナリンがでてる!」なんて言いますよね。
この「アドレナリン」とは化学物質のことです。
今回は普段何気なく耳にするアドレナリンについて、実際どのような働きをする物質なのか、ご説明したいと思います。
アドレナリンはホルモンの一種
ホルモンは、「内分泌」という特定の器官や組織に作用を及ぼす化学物質です。
ホルモンは内分泌腺と呼ばれる器官(下垂体、視床下部、甲状腺、卵巣、精巣、すい臓、副腎など)で作られています。
それぞれ違った働きを持つホルモンは、血液中に分泌され全身に送られます。
ごく微量で標的器官(標的細胞 = 受容体をもつ細胞)に作用し、代表的な働きとして次のようなものがあります。
体内環境の維持(恒常性):体温や血糖値など、身体を一定の状態に保つこと
身体の成長:代謝に関与して脳、骨や筋肉などの成長を促す
性の獲得:性の決定や男らしさ・女らしさに影響
生殖、妊娠、出産:生殖活動や妊娠・出産に重要な働き
身体の防御:感染やストレスに対して身体防御や抵抗力として働く
脳の働きのコントロール:神経伝達物質として脳内活動に関わる(別名:脳内ホルモン)
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