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脳と人工知能 の関係について考えてみましょう。
コンピューターが人工知能(Artificial Intelligence ; AI)と化して、いずれ人類の叡智を超える。
AIは更に優秀なAIを開発し、人類は原始的な存在としてAIに支配されるかもしれない…。そして、その運命は2045年から始まる…。
まるで何かの預言書か神託の一節のようですが、少なくとも「AIがAIを開発する未来」までは科学的な信頼性が高い予想です。
コンピューターチップの性能が18ヶ月ごとに2倍になると予測した「ムーアの法則」と呼ばれるものがあります。
この法則からコンピューターの未来を予測すると2045年には人間の脳の複雑性を越えると考えられています。そして、人類の脳よりも複雑で高性能になったAIを人類が制御できなくなるのではないか…という懸念が寄せられています。
たとえば、車いすのノーベル賞授賞の宇宙物理学者として有名なスティーブン・ホーキング博士は「問題の重要性の割に、関連する研究が少ない」とその対策の不十分さに懸念を表明しています。
AIのより間近な脅威としては、オックスフォード大学のAI研究者マイケル・A・オズボーン准教授が「あと10年で消える職業」を発表して話題になりました。
人間の仕事の多くがコンピューターに取って代わられる未来が2025年には到来すると予想されています。こちらは2025年問題と呼べるかもしれません。
コンピューターは既に部分的には人間を超えている
さて、2045年問題では人類よりも優秀なコンピューターおよびAIの誕生は止められないと予測されているわけですが、実はある部分に特化してみると、すでに人類よりも優秀なコンピューターはありふれています。
人間の脳は「知能」のためだけに存在しているわけではありません。
なので、例えば複雑な計算などでは既にコンピューターの方が人類を凌いでいます。
この他にも人間には「気が散る」という現象が起こります。
これは状況の変化を確認するために頻繁に「知的作業の初期化」を行う機能が人間に備わっているためです。
そのために人間は特定の単純作業に長時間集中することができません。
工業用コンピューターはこのような初期化機能を搭載していないので、「長時間の集中作業」という人間にはできないことができるのです。
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