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緑内障は自覚症状がない
眼が見づらくなって最も困るのは本人ですが、調査によると、緑内障患者のうち、「自覚症状があって能動的に眼科を受診した人」は、たったの2割程度という結果が出ていました。
本人が気付かないのは、目の機能が優れているから、とも言えます。両目の視力に大きな差があっても、なんとなく見えてしまうように、両目はお互いの視力を補い合う性質があるのです。病気がかなり進行していても、症状に気付かないことも多く、診断された時には手のうちようがないほど悪化してしまうこともあります。
緑内障と失明リスク :定期健診で始めて診断されるケースが多い
眼科や定期健診で、意外とよくわからないまま行っている「眼圧測定」や「眼底検査」。簡単に終わってしまう印象のある2つの検査こそ、緑内障の疑いがないかを見極める、重要なファクターなのです。
・眼圧測定
眼の球体を保つために、眼の中央から外側に向かってかかっている圧力を測定します。眼圧が強いと、視神経が眼球で圧迫されて傷付いてしまいます。
・眼底検査
瞳孔の反対側にある、視神経が脳へと繋がる入り口部分が、眼底です。眼底の血管、網膜、視神経が正常か検査します。
緑内障の原因のひとつは、眼圧が高くなって視神経に傷が付くことです。では眼圧検査だけで良いのでは?
日本人の緑内障患者のうち約7割は、「正常眼圧緑内障」という眼圧が正常範囲内でも緑内障になります。眼底検査では、眼圧以外の原因で緑内障の疑いを調べます。
40歳以上で20人に1人が緑内障で、そのうち失明してしまうのは90%と言われています。緑内障と診断されるきっかけは、「定期健診」50.8%、「別の眼の病気で通院していた」17.5%。早期発見、早期治療ができるよう、40歳を過ぎたら、1年に1回は眼科を受診することをおすすめします。
参考
http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000008931.html
監修:樋口二三男 医学博士(とらうべ顧問産業医)
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