(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
「ばんそうこう型人工皮膚」って?
ばんそうこう型人工皮膚は、その名の通り人工皮膚として扱えるばんそうこうのこと。もともと人の皮膚はコラーゲンが主として成り立っていますが、ばんそうこう型人工皮膚は豚のコラーゲンを使っています。このコラーゲンは「アテロコラーゲンビトリゲル膜」と呼ばれ、薄くて強度が高いのが特徴です。
ラット実験の結果、身体から運ばれたコラーゲンとアテロコラーゲンビトリゲル膜が一体化して傷口を治癒していくことがわかりました。
いつでもすぐに使える
ばんそこう型人工皮膚は、長期の保管もできるため皮膚移植の設備のない病院でもすぐに対応できます。
使い方は、アテロコラーゲンビトリゲル膜の上にフィルムをかぶせ、テープを貼って固定するだけと、とっても簡単。汚れた部分を交換するときも痛くありません。
治療期間が短い
ラット実験の結果、通常のテープを使って治したときと比べてばんそうこう型人工皮膚を使用すると治りが早いということもわかりました。通常、重度のやけどを治療するときには移植するための皮膚を作るのに約20日かかると言われています。
ばんそうこう型人工皮膚なら、その期間のつなぎとして使うこともできると期待されています。
きれいに治せる
テープのみでやけどを回復させた場合、傷が盛り上がり目立った傷跡が残ってしまいます。ばんそう型人工皮膚は、人間の皮膚の成分ともなっているコラーゲンを使用しているため、平坦に治癒することができ、傷跡はほとんど残りません。
膜の大きさは傷害の範囲によって自由に変えられるそう。さらに、今後は皮膚だけでなく角膜や鼓膜の再生への研究も進んでいるとか。「ばんそうこう型人工皮膚」のこれからの展開にも期待大です!
【参考】
佐賀大学プレリリース『簡単に使えて、きれいに治す絆創膏型人工皮膚を開発しました』(http://www.nias.affrc.go.jp/press/2015/20150609/)
スポンサーリンク