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血便・タール便 が見られた時の検査
タール便の場合は、食道・胃・十二指腸からの出血が考えられるので、胃内視鏡検査をします。血便の場合は、肛門に近い場所からの出血が疑われるため、問診のあと直腸診を行います。これは肛門から指を入れて診察するもので、痔なのか直腸に何かあるのかなどを診断します。大腸の検査のためには、大腸内視鏡検査が行われます。その後、必要に応じて、胃内視鏡検査、腹部超音波検査、CT検査などを行う場合もあります。
血便・タール便 :早期発見のために便の観察を
現在、がんの種類と死亡率の関係を見た場合、大腸がんは女性のトップに上がっています。また、男性も女性も大腸がんは増加傾向にあります。大腸がんは早期の検査で見つければ十分に治癒可能ながんです。健診での検便検査は毎年行いましょう。また、私たちは毎日便を出していますが、すぐに流してしまわずに、自分の出した便をしばらく観察して、いつもと変わらないかどうか確認してください。痔を患っている人は、血が混じっていても痔からの出血と決めつけてしまいがちですが、上で述べたように痔以外のリスクも考えられます。病院で検査を受けましょう。
執筆:南部洋子(看護師)
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)
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