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運動機能の低下予防 (2)
◆「2ステップテスト」で垂直方向への移動能力を判定
歩行速度の低下を判定するテストはやや複雑です。まず、できるだけ大きな歩幅で2歩前進し、その距離を測ります。そして、次の式を用いて「2ステップ値」を計算します。
【2歩幅(cm)÷身長(cm)=2ステップ値】
例えば、170cmの人の2歩幅が278cmだった場合、上記の式に当てはめると2ステップ値は1.64となります。2ステップ値が1.3未満の場合にロコモ度1、1.1未満の場合にロコモ度2と判定されます。
ロコモ度の判定には、上記2つの身体的機能評価法に加え、身体状態・生活状況に関する主観的評価法を用います。そして、そのいずれか1つでも該当すれば「ロコモ度1」または「ロコモ度2」と判定されます。大切なことは、ロコモ度の判定がどのような観点で作られているのかを理解しておくことです。それは、立ち上がる能力と歩行速度の2つの観点でした。この発想を応用すれば、低い椅子から立ち上がる動作を練習する、できるだけ階段を利用する、早く歩く、大きな歩幅で歩くなど、日常生活の中でロコモ予防に努めることができるでしょう。
執筆:斉藤雅幸(Mocosuku編集部)
監修:樋口二三男(医学博士、整形外科医、とらうべ顧問産業医)
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