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尿の異常 血尿の原因となる病気
血尿の原因は、がんや結石、膀胱炎などの炎症、腎臓の病気などさまざまです。
顕微鏡的血尿を起こす主な病気は、腎臓の糸球体(しきゅうたい)に原因があることがあります。この場合尿にタンパク質が混ざっているかどうかが重要なサインです。
血尿を伴うことがあるがんには、「膀胱がん」「腎臓がん」「前立腺がん」「尿管がん」「腎盂がん」──などがありますが、いずれも早期発見が重要です。
中でも、膀胱がんは顕微鏡的血尿で診断されるがんの中で最も多いものです。
 
また、「尿路結石症」では、ほとんどが顕微鏡的血尿を伴います。「膀胱炎」でも血尿や膿尿(白血球が混じった濁りのある尿)を伴う場合があります。このほか、腎臓の血管の奇形でも血尿をきたすことがあります。
尿の異常 乏尿と無尿
健康な成人の場合、24時間の平均尿量は、男性は1500ml、女性は1200mlと言われています。腎臓における尿の生成が少なくなり、1日の尿量が400ml以下になった場合を「乏尿」と呼びます。
これは腎機能の急激な低下をきたした「急性腎不全」に特有の症状です。さらに症状が進み、尿量が極端に減少して1日尿量が100ml以下になった場合を「無尿」といいます。
膀胱内の尿を排出できない「尿閉」とは区別が必要です。尿閉は膀胱に尿が溜まっているため、強い尿意を自覚したのちに下腹部に激痛が生じます。一方、乏尿や無尿の場合は尿そのものの生成量が減っている、もしくは生成した尿を膀胱へ運ぶための経路に問題があるため、尿意などの症状がないという違いがあります。
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