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尿の異常 乏尿・無尿の分類と原因
腎臓の排泄機能を担う構造を「ネフロン」と呼びます。ネフロンは腎小体(糸球体)と尿細管によって構成され、両腎で約200万個が存在します。乏尿・無尿は、原因がどこにあるかで「腎前性」「腎性」「腎後性」の3つのタイプに分けられます。
腎前性
原因がネフロン以前にある場合で、腎臓の機能自体は正常に働いています。多くは腎臓の血液供給が減少することで起こります。原因としては、ショック、出血、心疾患などによる循環不全や、下痢、嘔吐、高度発汗などによる循環血漿量の減少や血栓形成などによる腎動脈の閉塞などがあります。
腎性
腎臓そのものの障害が尿量を減少させているタイプです。「急性尿細管壊死」を起こしている場合が多く、その他には、「腎炎」「ネフローゼ症候群」「慢性腎盂腎炎」「水腎症」「腎結核」「胞腎」──などが考えられます。
腎後性
両側の腎盂(じんう・腎臓からの尿が集まるところ)や尿管が閉塞し、尿量が減少した状態です。原因としては、結石、腫瘍、炎症性狭窄、手術時の結紮などのほか、骨盤内悪性腫瘍の進展やリンパ節転移などによる圧迫・直接浸潤などが考えられます。特に、片方の腎臓を摘出した単腎の人は、尿路結石や尿路腫瘍により乏尿や無尿を引き起こしやすいので注意が必要です。
尿の異常 血尿・乏尿・無尿を起こす病気の予防
肉類など動物性脂肪を摂りすぎると、尿中のシュウ酸濃度が上昇して、結石ができる原因になります。また、アルコールの飲み過ぎやレバー、真イワシなどのプリン体を多く含む食品の摂り過ぎでも尿酸結石を引き起こすことがあります。
また、動物性タンパク質や塩分の摂り過ぎにも気をつけましょう。アルコールを飲むときは、なるべく一緒に水分を摂り、尿が濃くならないように気をつけましょう。尿中のカルシウム濃度を低下させる働きがあるクエン酸を多く含む酢や柑橘類を積極的に摂ることをお勧めします。
膀胱の細菌感染を防ぐために大事なことは、トイレに行くのを我慢しないことと、水分補給です。水分は身体を冷やさないためにも温かい飲み物がベターです。また、生理用ナプキンやおりものシートは、3時間を目安にこまめに取り換えるようにしましょう。
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