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体や病気のことをよりよく知るためのカルテの開示請求
以上のとおり、私たちは、医療機関に対して原則としていつでもカルテの開示を求めることができます。最近では、それなりの大きな病院であれば、電子カルテを採用していることが多く、一昔前のように手書きのカルテで判読不能いうケースは少なくなっています。
もちろん、カルテ特有の略語などがありますが、インターネットで検索すれば解読できるものも多く、担当の医師に意味を聞いても構わないでしょう。前述の厚労省、日本医師会の指針は、「疾病と診療の内容を十分に理解」しようとする患者の態度を望ましいものとしているのですから。
カルテの開示と聞くと、医療過誤の場面などを想像しがちですが、患者自身が主体的に病気のことを考えるために カルテの開示 を請求することも何ら特別なことではありません。開示されたカルテをセカンドオピニオン取得の資料にするケースもあるでしょう。
積極的に私たち患者側から診療情報にアプローチすることで、納得できる治療に関する決定に患者自身も参画できるようになり、治療の満足度も高くなるのではないでしょうか?
<執筆>
●伊藤 誠吾(弁護士)
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