騒音トラブル :困った隣人による健康被害『騒音編』 法律は助けてくれるの?

Mocosuku(もこすく)
  • 騒音トラブル :困った隣人による健康被害『騒音編』 法律は助けてくれるの?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

騒音トラブル :困った隣人による健康被害『騒音編』 法律は助けてくれるの?

公開日時

 騒音トラブル :どこまで我慢しなければならない?

 

日常生活において、音を全く出さずに生活することは不可能です。しかし、自分が不快に感じる騒音のすべて抑制させることはできません。とくに集合住宅などでは、共同生活を営むうえで各居住者が我慢すべき「受忍限度」を超える程度の騒音が生じている場合に、各地方公共団体の定める条例の規制対象となります。ときには、不法行為責任が生じる可能性もあります。

 

そして、この「受忍限度」を検討するにあたって参考になるのが、環境省の定める騒音基準であり、この騒音基準を超える生活騒音が継続的に生じているような場合は、受忍限度を超える騒音と判断される傾向にあります。

 

お住まいの地域によって規制基準値は異なりますが、大別すると以下の3つに分けられます(なお、この他にも、お住まいの家が道路に面しているか等も考慮されることになっています)。

 

(1)病院や社会福祉施設などの施設が集合する地域の場合
昼間(午前6時~午後10時)は50デシベル以下、夜間(午後10時~午前6時)は40デシベル以下
(2)住宅街など、主として住居用に供される地域の場合
昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下
(3)店舗や遊戯施設、工場が近くにある等、住居のみでなく、商業や工業にも供される地域の場合
昼間は60デシベル以下、夜間は50デシベル以下

 

ちなみに、普通の会話は、40デシベル、ささやき程度に聞こえるのは30デシベル程度と言われています。ほかにも、日常生活上生じる生活音の大きさは、概ね次のように考えられています。

ouonn表:東京都環境局 単位:デシベル

 

いざ係争となった場合には、騒音計測器等の専用機器を用いた上で具体的な騒音基準値を算定することになりますが、まずは、上記の基準を参考に、現在悩まされている騒音が、客観的にどの程度のものであるかをイメージしてみるとよいでしょう。

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【健康(その他)】新着記事

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

かかりつけ薬局とは違う『健康サポート薬局』 知らなきゃもったいない!!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 近年、薬や薬局にまつわる制度が大きく変化しています。 2016年4月からスタートした「かかりつけ薬剤師制度」では、“患者のための薬局”...

2019/07/26 18:30掲載

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

『苦くてまずい』はもう古い?実は栄養満点の気になる野菜『ケール』とは

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ ケールと聞いて青汁を連想される方も多いのではないでしょうか? なんとなく苦くて不味いイメージが強いですが、ケールには現代人に不足しがちな栄...

2019/07/23 18:30掲載

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

フルーツはいつ食べる? 『朝は金、昼は銀、夜は銅』ってどういうこと?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ フルーツは健康や美容によい栄養素を摂取できる食品として、私たちの食生活に浸透しています。 ...

2019/07/12 18:30掲載

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

お口の中の細菌は万病のもと 『口腔内フローラ』の重要性を説く!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 腸内細菌が形成する「腸内フローラ」はすでによく知られるようになりましたが、お口の中の「口腔内フローラ」についてはいかがでしょうか? 「...

2019/07/02 18:30掲載

ワインのちびちび飲みは要注意!「酸」で歯が溶ける『酸蝕歯』

ワインのちびちび飲みは要注意!「酸」で歯が溶ける『酸蝕歯』

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 歯の病気といえば虫歯があまりにも有名ですが、『酸蝕歯(さんしょくし)』という病気をご存知でしょう...

2019/06/28 18:30掲載

憂うつな梅雨は、 ココロとカラダをほぐして前向きに!

憂うつな梅雨は、 ココロとカラダをほぐして前向きに!

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 雨や曇の日が続いて洗濯物が乾かない、湿気が多くてヘアスタイルが決まらない、なんとなく気分もすっきりしない…そんな梅雨の季節。 ...

2019/06/11 18:30掲載