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顔面神経麻痺の原因や症状、治療法 :検査と診断
麻痺を起こしていると、顔の表情からすぐわかります。原因となる病気があるかもしれないため、血液検査やMRIなどの画像診断が必要です。障害の程度や回復の正確な評価のために、筋電図や誘発電位検査が行われることもあります。
顔面神経麻痺を起こす疾患でよくあるものに、帯状ヘルペスウイルス感染による「ラムゼイハント症候群」があります。この場合は、顔面神経麻痺に加えて外耳道後壁、鼓膜の後ろ半分、耳介後部の皮膚などに帯状疱疹の水泡が出ることが多く、強い耳の痛みを伴うことがあります。
このため、痛みを伴って顔面神経麻痺が起こった場合は、ラムゼイハント症候群が疑われます。ラムゼイハント症候群は、ベル麻痺と比較すると顔面神経麻痺が後遺症となって残りやすいと言われており、投薬による早期の治療が重要となります。
顔面神経麻痺の原因や症状、治療法 :治療と予後
ステロイド剤、ビタミン剤などの薬物による治療が基本です。リハビリテーション療法も重要で、麻痺した筋肉をゆっくりマッサージしたり、顔面筋を働かせるために百面相の練習をすることも効果的です。
まぶたが閉じにくい場合は、角膜炎を発症して悪くすると失明につながる可能性もあります。眼が乾燥しないように1日のうち何回も目薬を差すようにします。
予後は比較的良好で、多くは数週間〜数か月で治癒します。完全に治癒しない場合は、麻痺が残ることがあります。また、稀に再生した顔面神経が本来とは異なった筋を支配してしまうことがあり、口を閉じると眼が一緒に閉じたり、熱い物や冷たい物を食べた時に涙が出たりする異常連合運動が起こることがあります。
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