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傷の処置 :傷口は流水で洗浄するだけ
傷ができたら、真っ先に消毒液をつけるのが、常識だったのですが、消毒液は、悪い菌もやっつけますが、同時に良くしようとする細胞にもダメージを与えることになり、傷の治りを妨げることがわかってきました。ですから、傷口は、水道の流水で洗浄するだけで消毒液はつけません。
ただし、土や細かい石など異物が残っていないように、多少痛がっても、きれいに傷の表面だけでなく、傷口を洗い流してください。出血していて、血液が流れていたり、血液がしみ出てくるような場合は、清潔なタオルやティッシュペーパーで傷口を押さえて、止血します。この時、傷口にタオルの繊維やティッシュペーパーの一部が付いてしまっていないか確認します。
傷の処置 :「かさぶた」よりも「ジュクジュク」が重要
ケガをすると傷口からは透明の浸出液が出てきますよね。これがケガの治癒に役立つのです。傷口を、このジュクジュクした体液で常に覆われている状態にしておくことで、皮膚を早く再生させることができます。乾燥させてかさぶたをつくるのではありません。
傷口から出てきた浸出液を乾かさないように、ラップやモイストヒーリング用の絆創膏で、ピッタリ貼って傷を保護します。これを湿潤療法あるいは密閉療法といいます。
ラップは、台所で使用しているラップでいいのですが、ラップを傷口にピタッと貼り、周囲を絆創膏やテープで貼り付けます。患部を密閉させるのです。専用の絆創膏は、取り変える必要がないのですが、ラップを使用した場合は、最低1日1回は交換してください。
覆われた傷口から、体液が分泌されますが、最初は大量に分泌される体液が、次第に少なくなっていき、おおよそ3~4日で新しい皮膚が再生されます。ですから、傷口は、体液で湿った状態にしておきたいので、従来のようにガーゼを当てたりはしません。ガーゼは、傷を治す体液を吸い取ってしまい、傷口を乾燥させてしまいます。
新しい皮膚が再生されて、傷口がふさがれるまで、化膿していないか、傷の様子を観察してください。化膿している状態というのは、腫れて、痛みや熱を持ち、炎症の徴候が出てきますので、そんなときは、医師に相談する必要があります。
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