抗がん剤治療が必要な 胞状奇胎の症状や治療法 とは?

Mocosuku(もこすく)
  • 抗がん剤治療が必要な 胞状奇胎の症状や治療法 とは?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

抗がん剤治療が必要な 胞状奇胎の症状や治療法 とは?

公開日時

胞状奇胎の症状や治療法 :胞状奇胎を指す“ブドウッ子”とは

 

胞状奇胎とは、異常妊娠のひとつです。通常、精子と卵子が受精して、受精卵は子宮の内膜に到着して着床します。この時、受精卵は胎児となる「胎芽」と、胎盤になる「絨毛」とに分かれるように発生していきます。

 

絨毛は細かい毛のような組織で、胎児となる胎芽部分と臍帯(さいたい=へその緒のこと)を通じてつながっています。絨毛は子宮内膜の中へ根を生やすように伸びていき、母体側から栄養分や酸素を吸収する働きをしていきます。また、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを放出することで妊娠の維持につとめるという働きも持っています。

 

ところが、この絨毛部分だけが異常増殖してしまい、子宮の中を異常増殖した絨毛組織だけが占領してしまいます。これを「胞状奇胎」といいます。

肉眼でみると、異常増殖して水泡状になった絨毛がブドウの房のように見えるので、別名「ブドウッ子」と呼ばれたりしています。

 

 胞状奇胎の症状や治療法 :胞状奇胎の原因

 

胞状奇胎の原因は、一つの卵子に二つの精子が侵入することで、受精したときに卵子からの核が不活化して、精子からの核だけが分裂・増殖していくからだと考えられています。

つまり、染色体異常のために正常な組織として発育できない状態なのです。

 

胞状奇胎には、全胞状奇胎と、部分胞状奇胎とがあります。全胞状奇胎は、母親の卵子の核は消失して、父親の精子のみの核から発生したものをいい、父親からの精子2つと母親からの卵子1つが受精した3倍体から発生するものを部分胞状奇胎といいます。

 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【病気(その他)】新着記事

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

自律神経に良い『トリプトファン』を効果的に摂取してハッピー♪になろう

執筆:磯野 梨江(管理栄養士) 医療監修:株式会社とらうべ 「トリプトファン」はアミノ酸の一種です。 トリプトファンが不足すると精神的に不安定な状態や不眠などを招き、やがて自律神経や体内リズムの乱れ...

2019/07/16 18:30掲載

原因は汗づまり? 水虫と間違えやすい「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」とは

原因は汗づまり? 水虫と間違えやすい「汗疱状湿疹(かんぽうじょうしっしん)」とは

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ ジメジメしたこの季節、不快な症状のひとつ「かゆみ」が気になるという人は多いと思います。 そんな「かゆみ」の症状のなかに、水虫と似ている...

2019/06/25 18:30掲載

”がん”のリスクも!? 「口の中のやけど」には適切な対処を

”がん”のリスクも!? 「口の中のやけど」には適切な対処を

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 熱い飲み物をはじめ、たとえば出来立ての小籠包や焼きたてのピザなど… 飲み物や食べ物による口のなかのやけどは、どなたも経験したことがある...

2019/04/23 18:30掲載

あなたの周りは大丈夫?「ゲーム依存は病気です」とWHOが認定

あなたの周りは大丈夫?「ゲーム依存は病気です」とWHOが認定

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ ゲームが気になってスマホが手放せない、休みの日は際限なくゲームにのめりこんでしまう… そんな状態に陥っている人はいませんか? ...

2019/01/04 18:30掲載

口や目の渇きには気をつけて! 女性に多い疾患「シェーグレン症候群」

口や目の渇きには気をつけて! 女性に多い疾患「シェーグレン症候群」

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ いつも喉が渇いて水分が手放せなかったり、目が乾燥してつらかったりすることはありませんか? もしかすると、その原因には「シェーグ...

2018/12/21 18:30掲載

眼科の代表的な病気「白内障」と「緑内障」 白と緑でなにが違う?

眼科の代表的な病気「白内障」と「緑内障」 白と緑でなにが違う?

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ さまざまな眼の病気のなかでも、「白内障」と「緑内障」の患者数は、近年増加傾向と言われています。 名前が似ているため、同じような病気と誤...

2018/12/07 18:30掲載