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胞状奇胎の症状や治療法 :胞状奇胎を指す“ブドウッ子”とは
胞状奇胎とは、異常妊娠のひとつです。通常、精子と卵子が受精して、受精卵は子宮の内膜に到着して着床します。この時、受精卵は胎児となる「胎芽」と、胎盤になる「絨毛」とに分かれるように発生していきます。
絨毛は細かい毛のような組織で、胎児となる胎芽部分と臍帯(さいたい=へその緒のこと)を通じてつながっています。絨毛は子宮内膜の中へ根を生やすように伸びていき、母体側から栄養分や酸素を吸収する働きをしていきます。また、HCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンを放出することで妊娠の維持につとめるという働きも持っています。
ところが、この絨毛部分だけが異常増殖してしまい、子宮の中を異常増殖した絨毛組織だけが占領してしまいます。これを「胞状奇胎」といいます。
肉眼でみると、異常増殖して水泡状になった絨毛がブドウの房のように見えるので、別名「ブドウッ子」と呼ばれたりしています。
胞状奇胎の症状や治療法 :胞状奇胎の原因
胞状奇胎の原因は、一つの卵子に二つの精子が侵入することで、受精したときに卵子からの核が不活化して、精子からの核だけが分裂・増殖していくからだと考えられています。
つまり、染色体異常のために正常な組織として発育できない状態なのです。
胞状奇胎には、全胞状奇胎と、部分胞状奇胎とがあります。全胞状奇胎は、母親の卵子の核は消失して、父親の精子のみの核から発生したものをいい、父親からの精子2つと母親からの卵子1つが受精した3倍体から発生するものを部分胞状奇胎といいます。
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