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アレキサンダー病 の現在
病気が発見された当初は、乳児期や学童期にけいれん、頭囲拡大、精神発達の遅れなどの症状が生じ、発症から10年以内に死亡する予後の悪い疾患と考えられていました。
2001年に、この病気が遺伝子異常により起こることがわかり、遺伝子検査によって診断が可能になりました。また、成人以降に発症し、進行が緩やかな アレキサンダー病 が存在することも明らかになりました。
現在は、主に乳児期に発症し、精神運動発達遅延、大頭症、痙性麻痺の3つを主な症状とする「大脳優位型」の1型、学童期あるいは成人期以降に発症し、嚥下機能障害、手足の運動機能障害、立ちくらみや排尿困難などの自律神経機能障害などの症状がある「延髄・脊髄優位型」の2型、両方の型の特徴を認める「中間型」の3型に分類されます。
GFAP遺伝子の変異が アレキサンダー病 の原因か
GFAP遺伝子という遺伝子の異常が原因だと考えられていますが、詳細はまだ明らかになっていません。GFAPは脳のアストロサイトという細胞を安定させる働きを持っています。
アストロサイトは、脳の神経細胞や血管系とさまざまな物質を介して情報伝達を行っており、脳機能を制御しています。GFAP遺伝子が変異して異常なGFAPが作られるとアストロサイトの機能を障害し、アレキサンダー病が発症すると考えられています。
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