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赤ちゃんの突然死 3つのポイント
厚生労働省では、乳幼児突然死症候群のリスクを避けるのに役立つと考えられる3つのポイントを上げています。
≪うつぶせ寝は避ける≫
あおむけ寝の場合よりも、うつぶせに寝かせたときの方が突然死の発症率が高いと報告されています 。うつぶせ寝が直接突然死を引き起こすメカニズムが解明されているわけではありませんが、乳幼児突然死症候群のリスク軽減のためには、赤ちゃんの顔が見える姿勢で寝かせるのが良いと考えられます。
≪禁煙する≫
両親に喫煙習慣がある場合は、ない場合に比べて乳幼児突然死症候群の発症率が約4.7倍になると指摘されています。また、喫煙はお腹の中の赤ちゃんの体重が増えにくくなったり、呼吸中枢に悪影響を与えるなど、突然死以外にもさまざまな問題の原因となります。妊婦さん自身の喫煙はもちろんのこと、妊婦さんや赤ちゃんの近くでの喫煙もよくありません。周囲の配慮も必要になります。
≪可能であれば母乳で育てる≫
母乳で育てられている赤ちゃんは、粉ミルクなどの人工乳で育てられている赤ちゃんよりも、乳幼児突然死症候群の発症率が低くなるという報告があります。人工乳がこの病気を引き起こすわけではありませんが、発症リスクを抑えるには、可能であれば母乳を与えるようにするとよいでしょう。
乳幼児突然死症候群は原因がはっきり分かっていない病気です。うつぶせ寝、喫煙、人工乳が乳幼児突然死症候群を引き起こすという因果関係は認められていません。ただし、これらによってリスクが高くなる傾向があることは分かっています。万が一にも赤ちゃんが突然死に至ることがないように、お母さんにはぜひ知っておいてほしい知識といえるでしょう。
<参考>
11月は「乳幼児突然死症候群(SIDS)」の対策強化月間です
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000101529.html
監修:三原武彦医師(小児科医、三原クリニック理事長、みはら子育て支援センター長)
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