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いつでも誰にでもできるセルフケア:「肩こり緩和」
妊娠すると、薬が使えないと我慢する女性も多いでしょう。また、運動も控えがちになってしまうかもしれません。しかし妊娠中でも、痛みをとりのぞくためにできることは、たくさんあります。
例えば、妊婦向けの鍼灸やマッサージ、アロマテラピーなどでは、産前産後の体の痛みを和らげてくれる効果があり、それぞれ専門の治療院が増えています。
また、意外に知られていないことですが、塗ったり貼ったりする外皮用の鎮痛消炎剤(湿布薬など)は、一部の含有成分において胎児への副作用が確認されたため、2014年度より妊婦への使用が禁忌扱いとなっています。そこで、妊娠中のこり改善には、薬局などでも売られている磁気治療器がおすすめです。磁気や、肌の弱い人にはチタン製のもの出回っていますが、ネックレスタイプなら、首にかけておくだけで、磁気が体内成分に働きかけて、肩や首の血行をよくして老廃物を流し、こりを解消してくれます。鎮痛消炎剤のように、肌への刺激は感じませんが、半日以上をかけてじわじわと効いてくれます。通常、妊婦への副作用はないとされていますが、妊娠初期と出産直後の方は、医師へ相談してから使用することが望ましいでしょう。
いつでも誰にでもできるセルフケア:「こり予防」
姿勢を見直したり、症状に合わせた適度な運動をすることは、肩こりや体の痛み予防に最適です。必ず、医師や助産師に相談し、できることからやってみましょう。
・長時間の同じ姿勢を避け、疲れや痛みを感じる前にこまめに座る。もしくは横になる
・座る時間が長くなるときは、踏み台に足を乗せたり、足首をときどき動かすことで血栓予防になる
・荷物はなるべく軽くする
・正しい姿勢で、ゆったりした呼吸がいつでもできるように練習をして整える(正しい姿勢がわからないときには、骨盤が前や後に倒れすぎていないか、腰を反らし過ぎていないかを、助産師などにみてもらいましょう)
・座ろうとするとき、下にかがむときなどは背中をまるめてお辞儀をするような前屈の姿勢はなるべく避ける。代わりに膝を曲げ伸ばし(スクワットのイメージ)するように足を意識的に使う(頸椎前屈と脊椎後弯症の予防)
・産後、とくに1か月は、赤ちゃんの世話以外は横になっていられるような生活、家事を自分がしなくてもよい方法を考えておく
いずれも、医師や助産師から運動などのセルフケアができる確認が取れたら、ヨガや体操など、妊婦向けの専門トレーナーのもとで、きちんと教わりながら行うのが効果的です。
執筆者:座波 朝香(助産師)
監修医:坂本忍(産婦人科医)
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