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離島料理って?
それでは、離島料理をいくつか紹介しましょう。
礼文島:ホッケのチャンチャン焼き
ホッケとキャベツや玉ねぎなど、たっぷりの野菜を甘味噌で炒めるチャンチャン焼き。ホッケは鮮度が落ちるのが早いため干物にすることが多く、そのまま調理できるのは礼文島ならではです。エイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。EPAは血液をかためる血小板を凝集させる物質の生成を抑えて、血液をサラサラにする作用や、悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす働きがあります。
佐渡島:ナガモの味噌汁
ナガモは一般的には「アカモク」ともいわれている海藻の一種。細かく刻んでお味噌汁の具や酢の物、ご飯のお供に食されています。佐渡では昔から親しまれている馴染みの海藻です。海藻の中でも特にねばりが強く、「海の納豆」とも言われます。強い抗酸化作用を持つ「フコイダン」が豊富で、美容や生活習慣病予防によい食品として、テレビ番組で紹介されて有名になりました。食物繊維や骨粗しょう症を予防するビタミンKも豊富です。
小豆島:豆茶飯
温かいご飯に、刻んだ煎茶と柔らかくゆでた大豆、醤油を混ぜる茶飯です。小豆島は醤油製造の産地で、醤油作りにかかせない良質な大豆が栽培されてきました。茶葉の保健効果はさまざまですが、煎茶に含まれるカテキンは強い抗酸化作用を持ちます。血管をきれいにして健康や美容に役立つ他、その殺菌作用は、風邪などの感染症の予防にも期待されています。また、大豆に含まれる抗酸化物質のイソフラボンは女性ホルモンのバランスを調えます。
奄美大島:青パパイヤ漬け
青パパイヤを塩、醤油、焼酎、黒糖などで漬けた漬物です。青パパイヤは「万寿果(まんじょか)」とも呼ばれ、栄養価の高い野菜として昔から奄美大島で食されている、熟す前のパパイヤです。食物繊維や抗酸化物質であるビタミンA、C、Eを多く含み、老化防止や生活習慣病予防に役立ちます。また、最近では、パパインと呼ばれる酵素が免疫向上や消化を助ける働きがあると注目されています。
多くの島々では、その土地で採れる新鮮な海産物や植物を組み合わせた独特の離島料理があります。離島料理の流行をきっかけに、ツアーや観光にも力を入れ活性化をはかる島々が増えています。その土地で味わうのはまた別格でしょう。2016年は離島巡りをするのもいいかもしれません。
執筆者:山本 ともよ(管理栄養士)
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