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やりすぎも禁物
予防医療学が専門の、京都大学・川村孝教授の研究グループによるうがいの風邪予防効果を検証する対照試験では、水うがいを続けた場合、うがいをしなかった場合に比べて風邪の発症率が40%も抑えられたという結果が出ています。一方、ヨウ素系のうがい薬でうがいをした場合は12%程度の抑制であり、水のほうに軍配があがりました。
このときの被験者のうがい頻度は15秒×2回を1日3回、2か月行うというもの。分析結果としては、うがい薬が効かなかったのではなく、唾液などの分泌液に含まれる殺菌成分をも殺してしまったために、逆効果になったのでは?というものでした。
つまり、風邪予防に敏感になり過ぎて、作用の強いうがい薬で頻繁にうがいを行うのも、逆効果ということです。
うがいはこんな風にやろう
うがいは1日何回と決めて行うよりも、シーンに合わせて行うことが肝心です。例えば、「人混みに揉まれた後」「外から帰宅したとき」「病院に行った後」「口腔内・喉が乾燥でいがいがする」などです。
おすすめのやり方は、以下のようです。
1.水(もしくはお茶、うがい液)を口に含み、まずは口腔内をすすいで吐き出します
2.もう一度水を口に含んだら、今度は上を向いて喉を洗うように「ガラガラ」と音を立ててすすぎます。15秒程度行ったら吐き出しましょう
3.2をもう一度行います
うがいのやり方なんて、今まで気にしたことがなかったかもしれませんが、細菌やウイルスを唾液とともにきちんと排出するためには、ぜひこの手順を意識して、試してみてくださいね。
(※喉の腫れ全般についての解説については、喉の腫れ はどうして起きるの?原因や対処法は? をご覧ください。)
監修:坂本 忍(医学博士)
<参考>
京都大学 環境安全保健機構健康科学センター 「水うがいで風邪発症が4割減少」
http://www.med.kyoto-u.ac.jp/organization-staff/research/doctoral_course/r-116/
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