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節分が過ぎ、暦の上での季節はもう春です。
一方で、一年のうちで一番気温が下がる二月。
ウィルスや細菌は乾燥した空気中にたくさん潜んでいて、インフルエンザや風邪などの感染症は流行のピークを迎えます。
これらに負けないように身体の免疫力を高めておくことが大切です。
そのために摂るべき栄養素やそれらを多く含む食品について紹介します。
人間の身体には、ウィルスや細菌などの病原体が体内へ侵入するのを防いだり、体内に侵入してしまった病原体を退治したりする「免疫システム」が備わっています。
免疫システムに働く免疫細胞を強くしたり、数を増やしたりすることが、免疫力を高めるということです。
免疫力を高める栄養素
・たんぱく質(肉、魚介類、大豆、卵、豆腐、牛乳など)
細胞はたんぱく質が主成分です。筋肉や内臓、皮膚の粘膜など、身体の重要な組織を日々生成、修復しています。
もちろん、免疫システムを調節している免疫細胞もたんぱく質から作られています。
・ビタミンA(かぼちゃ、人参、ほうれん草、モロヘイヤ、うなぎ、レバー)
皮膚や粘膜を強化します。また、免疫システムの働きを強化します。
・ビタミンB6(バナナ、いわし、マグロ、レバー)
ウィルスや細菌と闘う免疫グロブリンと呼ばれる抗体のもとになります。
・ビタミンC(ブロッコリー、かぼちゃ、ピーマン、柑橘類、芋類)
粘膜を正常に保ち、ウイルスが侵入しにくい環境をサポートします。また、ウイルスと対抗する免疫物質であるインターフェロンの生成に欠かせません。
・ビタミンE (かぼちゃ、アボガドなど)
免疫細胞の増殖を促します。
・亜鉛(牡蠣、いわし、うなぎ、レバー、大豆製品、海藻、玄米など)
免疫細胞を作る器官である胸腺を活性化します。
何かひとつの栄養素や食品を摂るのでは、あまり効果がありません。
これらの栄養素をまんべんなくとるには、毎食で主食・主菜・副菜をそろえて、彩りの良いメニューを選ぶようにしましょう。
食材を摂ることと一緒に、生活習慣を見直すことも大切です。
免疫力は自律神経の働きと深く関わります。
十分な休養と睡眠でリラックスの時間を確保すると、摂った栄養素から免疫細胞が効率的に増え、免疫力を高めてくれています。
また、疲労やストレスも自律神経の働きを乱します。ストレスはビタミン、ミネラルなど新しい免疫細胞をつくるための栄養素を消費します。
地域によっては二月下旬には花粉症の時期を迎えます。今のうちから生活習慣をととのえ、免疫力の高い身体づくりをはじめましょう。
執筆&監修:山本 ともよ(管理栄養士)
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