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幼少期のトラウマが原因になっていることも
回避性パーソナリティ障害の人は目立つことを嫌い、態度や物腰がおどおどし、精彩を欠いた印象を与えることもあります。また、うつ状態や不安障害で受診し、この障害が判明することがあります。
上に挙げたような「回避」の結果、長期間の引きこもりになる人も少なくありません。幼い頃から褒められたことがないとか、いじめや苦しい体験が多かった、あるいは、本人の意思とは無関係に親などが頑張らせすぎたことのトラウマが原因となっていることも指摘されています。
回避性パーソナリティ障害の人と接するとき
本人の主体性や気持ちを尊重することが大切です。同じ試練や困難を乗り越えるにしても、自分の意志で主体的に取り組んだ場合と、嫌々ながらやらされたのとでは、まったく違った心境になります。そのことを体験することに意義があります。
反対に、周囲が先に判断して何かをやらせたり、手出しをしたりしてはいけません。求めていないものを与えるのは、回避性を助長するだけだからです。
誰にでも回避行為はありますが、一時的にストレス源から離れ、休養すれば問題はありません。
ところが、そんな時に何とか頑張らせようと無理強いすると、回避自体が全般化・慢性化することになります。それが高じた結果が「長期のひきこもり」です。
この障害が長引いている場合、義務感や責任感はプレッシャーになるので、周囲は焦らず、本人の意思を待つことが求められます。
そんな時、「どうしてできないの?」「やっぱり駄目ね」といった言い回しは禁句で、肯定的に根気良く接することがポイントなります。「いったん白紙に戻してリセットする」という取り組みも有効でしょう。
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