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強いストレスや病気も原因
寝言が時々出る程度ならとくに問題はありませんが、毎晩のように続いたり、その内容が激しく感情的なものだったりする場合は、何らかの体や心の不調が原因である可能性があります。考えられる原因をみてみましょう。
日常的なストレス
寝ている間にうなされたり、大声でどなったりすることが続くときは、ストレスが原因になっている可能性が考えられます。
日常的にストレスを抱えていると悪夢を見ることがあり、その影響で激しい寝言が出やすくなります。一方、レム睡眠中は体の筋肉もゆるんでいるため、はっきりと発音できず、「うなり声」や「どなり声」になるのです。
さらに、「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」のような強いストレスの場合はより深刻で、毎晩のように悪夢と寝言をくり返すこともあります。
睡眠時無呼吸症候群
日本では中高年を中心に約200万人の潜在的患者がいるとされる「睡眠時無呼吸症候群」でも、寝言が出やすくなります。
ただ、はっきりした寝言ではなく、うめき声に近いものがほとんどです。寝言にいびきや呼吸停止を伴うときは、この病気が疑われます。
レム睡眠行動障害
「レム睡眠行動障害」は、寝ているときに突然起きあがって、大声で叫んだり暴れたりする睡眠障害で、50歳以上の男性が発症することが多い病気です。
夢の中、特に悪い夢の中での動きをそのままやってしまうため、感情的な寝言が多いだけでなく、「手足をバタバタ動かす」「起き上がって暴れる」などの暴力的な行動もあるため、本人や隣で寝ている人がケガをすることもあります。
ナルコレプシー
「ナルコレプシー」は、日中に数十分の短い睡眠を何度も繰り返す過眠症の一種です。寝言の内容は感情的なものが多く、しばしば悪夢を伴います。
ナルコレプシーは若い頃に発症し、笑ったり怒ったりすると体の力が脱けたり(情動脱力発作)、寝入りばなに幻覚を見たり(入眠時幻覚)、金縛りにあったりする(睡眠麻痺)といった症状があらわれます。
日本はナルコレプシー患者が世界でも多い国とされています。
夜驚症(睡眠時驚愕症)
子どもの場合で、ただの寝言ではなく、叫び声のように大きな声を出すようであれば、夜驚症(やきょうしょう)の疑いがあります。
叫び声や悲鳴をあげて眼を覚ますとともに、脈拍が速くなったり呼吸が荒くなったりします。
これらの他にも、インフルエンザなどの高熱の影響による寝言や、薬の副作用に伴う寝言もあります。
寝言の対処法としては、子どもの場合は夜驚症でも自然と減っていくケースが大半ですので、様子を見つつあわてずに対応しましょう。
成人の場合は、強いストレスから寝言が増えていると考えられるなら、ストレスそのものを減らし、ストレスにうまく対処する方法を意識的に取り入れましょう。
それでも改善されず、特徴的な症状を伴うときは、病気が原因の可能性があります。早めに睡眠障害などの専門医の診断を受けましょう。
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