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細菌による食中毒の予防法 2:菌を増やさない
芽胞による食中毒予防のための一番重要なポイントは、「増やさない」こと。食中毒菌が存在しても、ある程度の数に増えなければ中毒症状は現れません。加熱調理した食品はできるだけ早く食べるのが原則です。
保存する場合は、調理後に迅速に10℃以下に冷却して、細菌の増殖に適した温度帯(一般的に15~40℃)になる時間をできるだけ短くしましょう。大きな鍋や容器のままで冷却保存すると冷却に時間かかるので、できるだけ小分けにして冷やすのがコツです。逆に温めた状態で保存する場合は、60℃以上で保温しておけば増殖を防げます。
細菌による食中毒の予防法3:菌をやっつける
最後に「やっつける」です。芽胞を完全に死滅させるのは難しいのですが、芽胞から発芽した状態の細菌なら加熱で死滅させられます。十分に加熱し、芽胞以外の細菌をできるだけ死滅させましょう。調理後保存していた料理を再加熱する場合も同様です。
また、芽胞は一般的にエタノール消毒に耐えられるため、食器や調理器具などの消毒にはヨードや塩素系での消毒が必要です。
加熱でも大丈夫な強い食中毒菌でも、基本の対策は変わりません。基本をしっかり守って、食中毒から身を守りましょう!
<執筆者プロフィール>
●山本ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士、サプリメントアドバイザー、食生活アドバイザー。株式会社とらうべにおいて、企業で働く人の食と健康指導、糖尿病などの疾病を持つ人の食生活指導にあたっている
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