(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
肥満手術 :腹腔鏡下スリーブ状胃切除術による減量の仕組み
「腹腔鏡下スリーブ状胃切除術」はひとことでいうと、胃を小さくする手術です。手術後は栄養の摂取量が減り、半強制的に減量が可能になります。
同手術を行うと、1年目、2年目、3年目と次第に体重が減少し、危険な肥満の状態から脱していきます。目安としては、20〜30kg体重が減った段階で、肥満を原因とする健康障害はほぼ改善すると考えられています。
手術では胃をバナナのように細くし、胃の容量を100ml程度にとどめる処置が施されます。
これにより食事摂取量が制限されるとともに、グレリンという食欲を刺激するホルモンの分泌が減少します。デメリットとしては、吐き気や嘔吐が生じることがある、小さくした胃が拡張して効果が得られないことがある、切り取った胃は元に戻せない、などがあります。
肥満手術 :「楽してやせる」ための治療ではない
病的な肥満の治療は医師、看護師、栄養士、理学療法士、心理療法士などで構成するチーム医療で行われる総合的なケアです。
また、スタッフと患者の信頼関係に基づく長期的な取り組みが不可欠となります。そのなかで 肥満手術 はあくまでも補助的な位置づけとなっています。
肥満手術は、肥満を原因とする糖尿病、高血圧、脂質代謝異常などの生活習慣病による生命の危機を回避するという切実な問題に向き合うものです。
腹腔鏡で胃を切除する手術は大手術といってよく、相応のリスクを伴うため、決して気軽に受けられる治療ではありません。医療スタッフと信頼関係を築けない人、「楽してやせたい」という発想の人は「お断り」されることもあるそうです。
スポンサーリンク