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怒りと家族関係 :家族をなくしたことで訪れた平穏と空虚感
年の離れた夫は、何とか貞子さんを理解し、受け止めようとしてくれました。
しかし、いま思えばとても無理だったと思う、と貞子さんは言います。
当時の彼女は、ひたすらに怒りのエネルギーを発散させ、怒り疲れるまで怒り続けることでしか感情を静めることができませんでした。
後になってそれがわかったと言う貞子さん。
結局、結婚生活は破綻し、夫も子供も失いました。
でも、どこかほっとした部分もあったそうです。
貞子さん自身も、そのうち自分の怒りが子供に向くのではないかと恐れていて、実際にそうなりかけた経験があったからです。
同時に、その時から、自分の中から何かがスッポリと抜け落ちてしまった感じがするとも言っています。
家族に対して投げつける激しい感情
会社や友人などの外部の人間関係と比べて、家族は感情を共有することが多く、濃い人間関係を形成します。
だからこそ、感情は家族に向きやすいのです。
感情という「球」を相手に投げて、相手に受け取ってもらうことで安心し、感情の調整が進むのは良いことです。
しかし、相手はどうでしょう? 生の感情という激しく強い球が投げ込まれるほうはたまりません。
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