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適応障害の症状には個人差が
よく見られる症状としては、不安・焦燥感・気分がふさぐ(抑うつ症状)など「情動面」での不快感と、集中力や根気が出ない、しなければならないことに手がつかないといった、生活面・職業面での機能障害が見られます。
また攻撃的な言動や八つ当たり、あるいは、それまでできていたことができなくなってしまう「退行」が現れることもあるようです。
同じ境遇やその変化にあっても、それをストレスと感じる人と、そうでない人がいます。例えば新しい物好きの人は、引っ越しや海外生活を楽しむことができるでしょうが、変化が苦手な人にとっては大きなストレスとなるでしょう。このように、適応障害も個人差が大きく、何をストレスの要因と感じるかは人それぞれなのです。
治療は休養と環境調整が基本
適応障害の治療は、休養と環境調整が基本になります。不安や不眠などの症状がつらい場合は、対症療法として薬を用います。
環境調整については「ストレス因」を除去するか、ストレスへの抵抗力を強くする・対処能力を高めることが必要となります。そのための方法として、カウンセリングや認知行動療法が有効とされています。
ストレス因に対しては、現実的に働きかけて問題解決へつなげられれば理想的ですが、実際には難しいことが多いでしょう。例えば、「新しい職場の人間関係」がストレス因になっていたとしても、その環境を変えることは簡単ではありません。
その場合は、現実的に許容される範囲で、一時的に回避をしたり、ストレスによって起こる緊張感を感情に出したり、ストレス発散をしたりといったストレスコーピング(対処)ができてくると、症状が改善され、時間とともに軽快していくと考えられています。
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