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風邪だと思っていた症状が肺結核?
初期の症状として、発熱や倦怠感、食欲不振とそれにともなった体重減少がみられます。結核の発熱は、午後から夕方にかけての微熱なので自覚しにくく、夜間に寝汗として自覚することがあります。
また咳と痰の症状がありますが、風邪でも同じ症状が見られますね。普通の風邪は一般的に2週間以内に落ち着いてきますが、2週間以上咳や痰が持続すると肺結核が疑われます。
これらの症状を放っておき進行してしまうと、症状は重くなり、血痰(けったん)や喀血(かっけつ;肺や気管支などから出血して、口・鼻から出すこと)して呼吸困難に陥る場合もあります。肺結核の進行はゆっくりのため、深刻な症状が出て診察を受けた時には、すでに重症化していることが多いのです。
早期発見・早期治療が重要になり、早めの受診が大切になります。
結核になったら?
結核を疑う症状があったら、まずはきちんと病院を受診しましょう。
結核の感染を調べるには、「ツベルクリン反応検査」という皮下注射や、「インターフェロンガンマ遊離試験」という採血検査などによって診断できます。また、発病の有無は、X線を使った画像診断や痰の細菌検査で診断をします。
昔は不治の病といわれていた結核ですが、現在は治療薬が開発され、抗結核薬などの薬を医師の指示通りに飲めば治ります。
ここで大切なのは、医師から「薬を飲むのを止めてもいい」と言われるまで、処方された通りに薬を飲み続けること。症状が落ち着いたからと勝手に薬の飲み方を不規則にしたり、飲むのをやめてしまったりすると、結核菌が治療薬への「耐性」を持ち、薬の効かない菌「耐性結核菌」ができてしまいます。
耐性結核菌は、通常の治療よりも多種の薬を長期間服用しなければならず、場合によっては、外科的に病巣(感染した部分)を切除せざるを得ないこともあり、重症化や死亡率を高めることにつながります。
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