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空想の自分と現実の自分の間で苦しむ
演技性パーソナリティ障害の人は、他者からの評価を得るために自分が空想する幻の自分を作り出し、空想の自分と現実の自分とを錯覚しています。
そして、このギャップを演技やウソで穴埋めしようとします。
学歴を詐称したり、名家の出だと言ったり、体裁や外見、ステータスやブランドなどを重要視します。異性の気を引くことにも熱心ですが、長続きしません。
家庭生活などには向かず、結婚しても離婚を繰り返すこともあります。同性の友人との関係は表面的になりがちです。
両親の不倫や異性問題も、この障害との相関を示唆しています。
この障害の人との接し方
このタイプには、2つの接し方が指摘されています。
ひとつは「演じている仮面・ウソ」を賞賛し、相手が期待する反応を示すこと。
もうひとつは、逆に「仮面・ウソ」を暴き、このタイプを遠ざけることです。
後者では絶交状態となって、悪評を振りまかれる恐れがあります。従って、本人との関係を維持するには、演技やウソを面と向かって指摘しないのが原則です。
ただし、当人の望むままにしていると、振り回され、本人の障害を強化することになります。
冷静に対処し、行動の背後にある寂しさに注意を向けさせるよう接していくことで、仮面やウソが影を潜めていく可能性があります。
なお、このタイプはパニック障害などの身体表現症状も出やすいです。症状が出たら、まず休息させます。
そのうえで、症状に振り回されずに、自分で対処させるようにすることで、現実とつき合えるように仕向けていく努力が求められます。
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