「夫婦は似てくる」ってホント?

Mocosuku(もこすく)
  • 「夫婦は似てくる」ってホント?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

「夫婦は似てくる」ってホント?

公開日時

夫婦が似てくる理由「同調傾向(シンクロニー)」

 
「同調傾向」とは、相手とやり取りするうちに、表情やしぐさ、姿勢、癖、声質などが似てくる現象のことをいいます。英語では「シンクロニー」といいますが、これは「相手と行動などを一致させること」を意味する「シンクロナイズ」に由来しています。
 
これまで行われた研究では、同調傾向は本能的、無意識的に起こるものと考えられています。また、相手との関係性や過ごす時間も同調傾向を起こしやすくする要因のひとつとされています。
 
それではその相手との関係性や、相手と過ごす時間の長さについて詳しく見てましょう。
 

1. 相手との関係性
相手と協力関係にあるときや、同じ立場のときに同調傾向が起きやすいことが分かっています。
 
たとえば、ゲームをする時。相手と対戦するような競争関係にある場合には、表情やしぐさなどは似てきませんが、相手と協力して行うゲームでは、表情、しぐさなどが似る、という結果が出ています。また、旅行の計画などの協調的な会話をしている場合にも、姿勢などが似てくるといわれています。
 
これを「夫婦」という関係に当てはめてみると、どうでしょうか。
 
互いに協力して物事を解決したり、一緒に計画を立てる機会が多い夫婦という関係では無意識のうちに同調傾向が起き、表情やしぐさ、動作などが似てくると考えられるでしょう。

 
 
2. 相手と過ごす時間の長さ
相手と過ごす時間が長いほど、同調傾向が強くなるといわれています。そのため、夫婦として長い時間一緒に過ごすことも、さまざまな点で夫婦が似てくる理由といえます。

 
 

似ている夫婦ほど良好な関係!?

 
ここまでお話してきたように、同調傾向によって長年連れ添った夫婦の表情やしぐさ、姿勢、癖、声質などが似てくることはあると考えられるでしょう。
 
また、お互いに強く信頼しあっている仲であるほど、同調傾向は一層強くなるともいわれています。
 
一概には言えませんが、この理論から考えると、「似ている夫婦ほど、信頼関係が強い」という傾向はあるのかもしれません。

 
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【生活】新着記事

掃除・洗濯・料理だけじゃない 「名もなき家事」に注目!!

掃除・洗濯・料理だけじゃない 「名もなき家事」に注目!!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 女性が働きやすくなった社会的背景などもあいまって、共働き世帯が増加している日本。 しかし、家事の負担はいまだに妻に大きく偏っていると指摘...

2019/05/31 18:30掲載

増え続ける「子どものメタボ」  メタボな大人へを防ぐために。

増え続ける「子どものメタボ」 メタボな大人へを防ぐために。

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 1948年から増加傾向にあった子どもの「体重平均値」はこの数年、横ばい状態になっています。 また、肥満傾向児の出現率も2003年からは...

2018/06/19 18:30掲載

落としても3秒以内ならセーフ! 食べ物の「3秒ルール」は正しい?

落としても3秒以内ならセーフ! 食べ物の「3秒ルール」は正しい?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 食べ物を落としても3秒以内に拾えば大丈夫、という「3秒ルール」。 どこかで聞いた覚えはあり...

2018/02/10 18:30掲載

正座をすると、どうして足はしびれるの?

正座をすると、どうして足はしびれるの?

執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今は生活様式の洋式化が進み、畳の上で過ごす時間は減少しています。 そして、日本伝統の座り方である「正座」をする機会も少なくなっている...

2018/01/14 18:30掲載

冬の衣類や毛布など…  洗濯はどれくらいの頻度でするべき?

冬の衣類や毛布など… 洗濯はどれくらいの頻度でするべき?

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 冬場の洗濯・・・衣服の生地は厚いし、シーツなどの大物は乾きづらいし、おまけに外干しできない日も多い、とっても悩ましいです...

2017/12/10 18:30掲載

『11月22日 = いい夫婦の日』  現代版「いい夫婦」像とは?

『11月22日 = いい夫婦の日』 現代版「いい夫婦」像とは?

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ どんな夫婦が「いい夫婦」なのか、それは時代や文化によっても異なるでしょう。 昔なら模範的夫婦とされた「夫唱婦随」(夫が主張して...

2017/11/21 18:30掲載