なくならない「過労死」 その前兆と予防・対策

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なくならない「過労死」 その前兆と予防・対策

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日本の過労死の実状

 

厚生労働省の統計によると、2015年度の「業務上での過労死」認定数は96件(請求数283件)でした。
 
以前は比較的年配の男性に多かったのが、最近では若者や女性にも起きていることが明らかになっています。大手広告代理店の女性社員が過労による自殺で亡くなったことは記憶に新しいところです。
 
また、毎年約30万人発生する循環器系疾患による死亡者のうち、数万人は過労死だとする見解もあります。その説が正しければ、過労死の実態は氷山の一角しかわかっていないことになります。

 
 

産業医面談と健康管理への展開

 

過重労働による健康上のリスクは、時間外労働が月45時間を超えると発生すると言われています。
 
さらに月100時間を超えると睡眠時間が短縮され、心身の疲労回復や自律神経に悪影響を招き、精神疾患や心血管系疾患を引き起こすことがわかってきました。
 
これらを受け、厚生労働省は2002年には、産業医などによる面接や助言指導を行うよう行政指導通達を出しています。そのポイントは次のとおりです。

 

月45時間を超える時間外労働に対して、産業医などによる助言指導を受けさせる

月100時間、あるいは、2か月ないし6か月の月平均時間外労働が80時間を超えた場合は、産業医等との面接による保健指導を受けさせる。また産業医が必要と認めたら、健康診断の受診やその結果に対する必要な事後措置を講じる

過重労働による業務上の疾病を発生させたら、事業者は原因究明と再発防止を徹底する

 
 

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