動物、環境、状況…「限局性恐怖症」は人によってさまざま

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動物、環境、状況…「限局性恐怖症」は人によってさまざま

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恐怖症の5つのタイプ

 
何を恐ろしいと感じるかは人によってさまざまで、細かく挙げていくとキリがないほどです。
 
しかし、おおむね次の5つのタイプに分けられます。限局性恐怖症の患者は、このような特定の対象や状況に対して、理由なく激しい恐怖を抱き、気分が悪くなる、吐き気やめまいに襲われる、パニック状態になる、失神してしまう──などの症状に悩んでいます。
 
 

動物型

犬・猫・ヘビ・ネズミなどの小動物や、クモなどの昆虫を恐れる
 
 

自然環境型

高所、嵐・雷・水など自然のものを必要以上に恐れる
 
 

血液・注射・外傷型

注射や血を見ることを怖がったり、ケガを恐れたりする
 
 

状況型

公共の輸送機関(飛行機や電車)、橋の上など高所、エレベーターのような閉所など、特定の状況がきっかけで恐怖が生じる
 
 

その他の型

窒息・嘔吐・病気に罹ることを恐れる、大きい音、仮装した人に対する子供の恐怖など
 
 

患者でなくても多い恐怖症

 
限局性恐怖症の生涯有病率(一生に一度は発症する確率)は、日本人の場合3.3%程度、欧米では10%程度と言われています。
 
男女比では女性が2倍、特に動物型・状況型・自然環境型で女性が高い割合を占めています。また発症年齢については、小児期と20歳代半ばの2つの時期にピークがあります(参考:『今日の精神疾患治療指針』医学書院)。
 
しかし、実際には限局性恐怖症の患者はもっと多いが、治療を受ける人が少ないだけという見解もあります。
 
理由は、一度怖い思いをしても、それ以降はそれに近づかない回避行動をとるケースが多いからです。
 
例えば、ヘビに対して異様な恐怖を感じる人は、ヘビが出そうな場所に近づかないことは、都市部に住んでいる場合はさほど難しいことではありません。
 
 

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