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カラダとココロ双方の休息を求めるサイン
疲労は、カラダとココロが休息を求めるサインです。
身体的・肉体的疲労(カラダの疲労)は、カラダを酷使したときや同じ姿勢を続けた場合、睡眠が不十分だったり、栄養が足りなかったりすると起こります。
いわば、ガソリンの切れた車が動かないのと同じように、カラダもエネルギー不足ではパフォーマンスを発揮することができないというわけです。
精神的疲労(ココロの疲労)は、家族や職場の人間関係でのストレス、仕事・プライベートの悩み、ショックな出来事などから生じます。
しかし身体的疲労とも無関係ではなく、ストレスを感じているときには交感神経が優位になって内臓や筋肉が働き続けているため、身体へも疲れがたまっていきます。
また反対に、身体の疲れが自律神経のバランスやホルモンバランスを乱すことで精神状態にも影響を与えます。そして、どちらの疲労も、回復には睡眠の力が必要不可欠です。
同じように、軽いストレッチや適度に身体を動かすこと、栄養をしっかり取ることも、カラダにもココロにも、両方の回復につながります。
放っておくと…病気との関連
休養しても回復しないだるさや倦怠感の裏には、病気が潜んでいることがあります。
身近な例でいうと、風邪やインフルエンザにかかったときに起こる倦怠感や発熱症状は、身体に侵入したウイルスを排除するために免疫機能を活性化させることで起こります。
ほかにも、顔色が悪い・めまいがするなどでは貧血や更年期障害も想定されます。とくに更年期障害の場合、閉経前後の女性ホルモンバランスの変化によって、だるさや疲れ、不眠などの症状が出ることもよく知られています。
さらに、心配される病気として「うつ病」などの精神疾患、慢性肝炎や肝硬変、胃がん、大腸がん、糖尿病、慢性腎盂腎炎などがあります。これらの病気の症状には、だるさや倦怠感が現れることがしばしばあります。
病気に特徴的な症状が現れる前に、身体の不調として疲労感が先行して現れることもあるので、休んでも回復しないだるさや倦怠感があるときには放置しないことが大切です。
また、定期的に健康診断をうけることも重要です。
<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
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