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ADHDはいつ発症する?
ADHDはある日突然発症するものではありません。
しかし乳児期には認知・学習などの機能は未熟なため、ADHDに気付くことはあまりありません。多くの場合は幼児期に入り、集団生活を始める頃に症状に気が付きます。
大人になってからADHDの診断を受けるケースもあります。
これも突然発症するわけではなく、ある環境におかれることで症状に気付かされるのです。
ADHDは他の発達障害と症状が重なり見分けにくい場合もあるので、自己判断せず医療機関を受診する必要があります。
ADHDとの付き合い方
ADHDと診断されたら、どのように付き合っていったら良いでしょう。
ADHDの人は、ルールや枠組みを決めてあげると対応しやすい傾向にあります。
片付けが出来ないのなら散らかして良い場所を決めたり、全てをしまえるボックスを設置したりすると良いです。1日のタイムスケジュールが決まっていると、やらなければいけないことをこなすことが出来るようになります。仕事や学習には、集中出来る環境を整えることが大事です。
どこかへ走って行ってしまう、友達に乱暴してしまうなどの多動性には、その都度きちんと伝えていく必要があります。
興奮状態のときは避け、一度落ち着いてから伝えるようにします。その際感情的に伝えてはいけません。
否定的な言葉は避け気持ちを受容しつつも、いけないことはいけないとしっかり伝えましょう。絵や表に書いて視覚に訴えると、ルールや約束事を理解しやすいと言われています。
多動性は初めて行く場所や静かにしなければならない場所など、緊張する場面でよく現れる傾向があります。「じっとしていてね」と何度も伝えるのは緊張感が増してしまいます。好きなおもちゃや絵本など、気を紛らわせるものを事前に準備しておくと良いでしょう。
またこれらのことが上手くいったとき、褒めてあげることも大切です。後から褒めるのではなく、その場で伝えるのがポイントです。
ADHDは周囲の関わり方の工夫で症状が落ち着きます。本人に出来ることは、なるべくストレスをためないこと。
年齢を重ねていくうちに、徐々に自分に合ったストレス発散方法を見つけ、症状が悪化しないよう上手に付き合っていきましょう。
<執筆者プロフィール>
松本 たお(まつもと たお)
正看護師・新生児蘇生法NCPR専門コース終了認定者
精神科・産婦人科・助産院での臨床経験を持つ正看護師。現在は育児に奮闘中の二児の母。
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