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寒気と自律神経の関係
体温調節中枢には、体温調節を司る役割があるとお伝えしました。
体温調節中枢から出された指令は、ホルモン系や体性神経系(運動を調節する神経)、そして自律神経系に伝わり、体温調節が行われます。
このうち自律神経系は、血管を拡張・収縮させたり、発汗するなどして体温調節をしています。
そのため、自律神経のバランスが崩れると体温調節の働きにも異常をきたし、のぼせ、発汗、ほてり、寒気といった症状が現れます。
自律神経失調症や更年期障害は、自律神経がバランスを崩すことで寒気の症状が現れる病気のひとつです。
風邪や感染症以外にも、寒気を感じることは珍しいことではありません。
「寒い」と感じても、一時的な寒気であれば問題ありませんが、羽織るものを持ち歩く、インナーを一枚多く着るなど、寒さ対策をきちんとするようにしましょう。
ただし、このような対策をしても寒気がおさまらずに悪化したり、長期的な寒気で日常生活に支障をきたす場合は、我慢せずに病院で相談してみてください。
【参考】
・内田有希「女性ホルモンと女性の体温調節-基礎体温、ホットフラッシュ、冷え性、寒冷時調節、日内リズムとの関連-」奈良女子大学『家政学研究』Vol63、No.1、2016年
・岡田昌義著『臨床に役立つ解剖学・生理学概要』、医学図書出版株式会社、2007年
<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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