(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
トランス脂肪酸とは?
不飽和脂肪酸は、文字通り飽和していない物質なので変化に弱い性質があります。
特にマーガリンやショートニングなど、本来液体の植物油を固形にする加工をする際に変化が起きやすく、その変化によって生じるのがトランス脂肪酸です。
トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増加させ、動脈硬化の原因となったり、アレルギーや肥満の原因になったりすると言われています。
特に、パンや菓子・ファーストフードなどで植物油脂を大量に摂取するアメリカではトランス脂肪酸は深刻な問題となっています。
アメリカ食品医薬品局は、2018年以降食品へのトランス脂肪酸の利用を原則禁止すると発表しています。
日本人のトランス脂肪酸の推定摂取量は約1ℊと、1日の目安量である2ℊを下回っています。その為日本では表示の義務や量の規定はありません。
ただし、ファーストフードや菓子パン、スナック菓子などにはトランス脂肪酸が含まれていますので、このような食品ばかり食べることは避けた方がよいでしょう。
体に良いオイルも摂りすぎに注意!
オイルには様々な性質がありますが、どのオイルにも共通しているのが高カロリーだということ。
脂肪酸の種類に関わらず油は1g当たり9kcalです。
そのため、オイルの摂りすぎはエネルギーの摂りすぎにつながり肥満につながります。
肥満はホルモンの異常を引き起こし、動脈硬化や高血圧の原因となります。せっかく健康効果を期待して取り入れてもこれでは意味がありませんね。
気になるオイルがある場合は、今の食生活にプラスするのではなく置き換えることがおすすめです。
また、脂質はオイルだけでなく食品にも含まれています。特にメインのおかずになる肉や魚、卵、大豆製品には脂質が含まれています。様々な種類の脂肪酸を摂取するよう、肉・魚・大豆製品、卵を交互に取り入れるなど工夫するようにしましょう。
オイルには様々な種類があります。摂りすぎに注意しつつ、気になるオイルを取り入れてみてくださいね。
<筆者プロフィール>
永吉 峰子(ながよし・みねこ)
管理栄養士。大手小売企業にて店長、商品開発を経験後、現在は「健康」「食」に関する執筆を中心に活動中
スポンサーリンク