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サイコパス:セルフチェック
イギリスの心理学者K.ダットンは、サイコパスを見つけ出す次のようなチェックリストを提案しました。
1. 事前に計画することはほとんどない。行き当たりばったりのタイプである
2. バレなければパートナー以外の人と浮気をしてもよい
3. もっと楽しい予定が入った場合、以前からの約束をキャンセルしてもよい
4. 動物が傷ついたり、痛がっているのを見ても、まったく気にならない
5. 車の高速運転、ジェットコースター、スカイダイビングをすることに興味をひかれる
6. 自分が欲しいものを手に入れるためには、他人を踏み台にしてもかまわない
7. 私には説得力がある、ほかの人々に臨むことをさせる才能がある
8. 決断を下すのがとても早く、危険な仕事に向いている
9. 他の人々がプレッシャーで潰れそうになっていても、自分は落ち着いていられる
10. もし私が誰かをだますことに成功したら、それは騙される側の問題である
11. ものごとが違った方向に行く場合、その多くは自分ではなく、他人のせいである
以上の質問に関して、「全く当てはまらない」(0点)、「当てはまらない」(1点)、「やや当てはまる」(2点)、「当てはまる」(3点)として、合計29点以上がサイコパスを疑われるという次第です。
ちなみに、18~22点が平均点とされています。
サイコパスの発生率については、かつては、女性よりも男性に多く、集団主義的なアジア圏よりも個人主義的な欧米に多いといった統計的研究もありました。
しかし現在では程度の差はあれ、人類のおよそ1000人に1人くらいの割合でいるとされています。
これが正しいとすると、日本人の約120万人がサイコパス傾向を強くもっていると仮定されることになります。
反社会性パーソナリティ障害との相関
サイコパスは精神医学的な診断概念ではありません。
そこで、これと相関するものとして、最新のアメリカ精神医学会発行『DSM-5;精神疾患の分類と診断の手引き』では、「反社会性パーソナリティ障害」が類似する診断概念として挙げられています。
A.他人の権利を無視し、侵害する広範な様式。5歳以上に起こり、次の3つ以上によって示される。
・違法で社会的規範に適合しない行為:逮捕される行為の繰り返し
・虚偽性:嘘をつく、だます
・衝動性:衝動的、無計画
・いらだたしさと攻撃性:喧嘩、暴力
・無謀さ:自分あるいは他者の安全を考えない無謀さ
・無責任:仕事が持続しない、経済的な義務をはたさない
・良心の呵責欠如:他人を傷つける行為、いやがらせや盗む行為に無関心・正当化
B.少なくとも18歳以上である
C.15歳以前に発症した素行症の証拠がある
D.反社会的な行為が起きるのが、統合失調症や双極性障害の経過中ではない
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