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泡立ちが「残る」場合には要注意!
では、尿が合わっても全く問題ないのかといえば、そうではありません。
尿の泡立ちについて注意したいのは、「泡立つかどうか」ではなく、「泡立ちが残っているかどうか」という点なのです。
ウロビリノーゲンによって泡立った場合、その泡はすぐに消えてしまいます。
よって、尿の泡が消えず、いつまでも残っている場合には、ウロビリノーゲンによるものではなく、他の原因によって引き起こされていると考えられるのです。
それでは、どのような原因が考えられるのでしょうか?
原因としてまず考えられるのが、腎臓になんらかの障害が起きているということです。
腎臓は血液をろ過し、不純物だけを取り除いて体の外に出す、という役割を果たしています。
尿が泡立ち、いつまでも残っている場合は、腎臓の機能が落ち、本来ならばろ過できるはずの蛋白質をろ過できずに、尿として出してしまっている可能性があるのです。
また、腎臓の機能は正常でも、血液の病気によって血液内に蛋白質が過剰に含まれている場合にも、尿に蛋白質が過剰に含まれ、泡立ちが残りやすくなります。
尿が泡立つ=糖尿病!?
尿が泡立つのは、糖尿病かどうかの指標だと一時期言われていました。
今はあまり関係ないといわれていますが、実は糖尿病によって泡立ちが残る、ということがないとはいえません。
糖尿病の症状の一つとして、血液中に糖分がたまりすぎてしまい、尿に糖分が漏れ出てしまうということがあります。
糖分がたくさん尿に含まれると、尿に粘り気が生まれ、泡立ちが残りやすくなることが考えられるのです。
ただし、尿に糖分が漏れ出る状態というのは、糖尿病の中でも重度な状態であり、尿以外にも様々な症状がすでに出現していることが考えられます。
よって、トイレで尿の泡立ちだけを見て「糖尿病だ!」とは判断できません。
尿の泡を見るときには、「泡立つかどうか」を見るのではなく、「泡立ちが残るかどうか」を観察し、残っていると感じた場合にも、「糖尿病かも」などと自己判断せず、医療機関を受診し、検査を受けるようにしましょう。
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