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腹八分目を心掛ける
メタボや生活習慣病が増えている現代日本では、食料のなかった時代とは違って、欠食していたりダイエットに走っていなければ、よほどのことがなければ腹が減り続けていることはなくなっているでしょう。
むしろ反対に、飽食の時代といわれるように、食べすぎやそれによる肥満やメタボの方が問題になっています。
満腹になるまで食べないと満足できない、ストレス発散のためにドカ食いをする、噛まないで早食いをする、食べ放題が大好きなど、食べ過ぎることによって活動効率が落ち、「食べ疲れ」という全身疲労をつくりだしていると、上に挙げた森さんは警鐘しています。
空腹時の方が学習効率はよくなる?
「空腹時の方が学習効果は高い」「空腹時の方が運動に適している」「腹いっぱいだと性生活の満足度は下がる」「少しお腹がすいているとよく眠れる」など、最近の研究結果からも、いわゆる「腹八分目最適効率説」が多く提起されているようです。
「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざがありますが、現代は「腹が減っては戦ができぬ」のような足らざることの問題性もさながら、過剰な時代であることの方が問題視されていると思われます。
【参考】
・森由香子『疲れやすい人の食事は何が足りないのか』青春新書、2016.
・高田明和『脳の栄養失調』講談社ブルーバックス、2006.
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお・かおるこ)
保健師・保健師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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