ふいに出る空腹時や食後の「お腹の音」 止める方法はある?

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ふいに出る空腹時や食後の「お腹の音」 止める方法はある?

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腹鳴が起こりやすい条件

 
これまで上げた原因のほかに、次のような要因や条件が、腹鳴を起こしやすいとされています。
 

食べ物

・不溶性食物繊維が多く含まれる、サツマイモや大豆、ゴボウなど
 
・炭酸飲料(空気を多く含んでいるため)
 
・ガム
 
・冷たいもの、熱いもの、辛いもの(刺激が強くて胃腸に負担がかかる)
 
 

早食い

早食いによって多くの空気を吸い込み、呑気症と同じ状態になりやすくなります。
 
 

奥歯のかみしめ癖

これも、空気を飲み込んでしまいやすくなるからです。
 

姿勢の悪さ

うつむくことが多いと唾液を飲み込みやすくなり、一緒に空気も飲み込まれます。
 
また、ストレートネックや猫背も、うつむくことが多くなるので、とくにスマホやパソコン使用のときには要注意です。(※)
 
(※)ストレートネックについては、こちらの記事もご参考ください。
 
『スマホ病? 「ストレートネック」の原因と対策』
 
 

ウエストがきついファッション

お腹を過度に締めつけることで、胃腸に負担をかけるので、腹鳴が起こりやすくなります。
 
 

便秘や下痢

下痢や便秘をしていると、腸内環境も悪くなり、お腹にガスがたまりやすくなります。
 
腹鳴が大きな音になるのは、この場合が多いようです。
 
 

お腹の音を止める方法

 
腹鳴は病気ではありませんから、必要以上に気にしなくても大丈夫です。
 
とはいえ、人前では恥ずかしかったり、周囲に不快な思いをさせるのでは?と悩んだり、自分も嫌な気持ちになったりしますよね。
 
腹鳴は、いわば自然現象のようなもので、完全に止められるわけではなさそうですが、対策や予防として次のようなポイントが挙げられています。
 

空気を思いきり吸う

 
一時的な対策として、空気をいっぱい吸って胃を空気で満たしてしまうと、収縮運動がストップし、音が鳴るのを防げます。
 
すなわち、緊急対策ですが、腹式呼吸なども同じ効果を持ちますよ。
 
 

背筋を伸ばす

 
背筋を伸ばすと腹圧が高まり、胃の活動を一時的に抑制できます。
 
猫背など姿勢が悪い方には、上半身の姿勢をよくするストレッチなどもおすすめです。
 
 

炭酸飲料やガムを控える

 
体内に空気やガスをためることを控えましょう。
 
水のがぶ飲みなども同様です。
 
 

食べ方の工夫

 
1日3食摂ること、朝食をしっかり食べることで空腹を抑える、早食いや刺激のきついもので胃に空気をためないなど、食事や食べ方の工夫も予防になります。
 
・胃のあたりに軽い刺激を与える
 
親指で胃のあたりを押してみる、または、マッサージするようにトントンとたたくと、空気の滞留感が減って、腹鳴が起こりにくくなる可能性があります。
 
・便通をよくする
 
便秘や下痢にならないよう生活を心がけましょう。
 
 
<執筆者プロフィール>
藤尾 薫子(ふじお かおるこ)
保健師・看護師。株式会社 とらうべ 社員。産業保健(働く人の健康管理)のベテラン
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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