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執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター)
医療監修:株式会社とらうべ
「自分が自分から離れてしまう感じがする」という症状が離人症です。
心が肉体から離れて、遠くから自分を観察している感覚や、自分が自分でないような感覚に陥ったりします。
また、周囲に対しても現実感がなくなってしまう場合があります。
いったい「離人症」とは、どのような病気なのでしょうか?
解離性障害としての「離人症」
本来「自己」として統合されている、意識・記憶・同一性・周囲の知覚などの機能が失われて、生活面でさまざまな支障をきたし、意識だけでなく身体にも、けいれんなどの症状が出ることもあるのが「解離性障害(かいりせいしょうがい)」です。
解離状態は大きく4つに分類され、多重人格のような「解離性同一性障害」、通常のもの忘れとは違う外傷体験に関連した「解離性健忘」、自宅や職場から突然立ち去って過去の出来事を忘れてしまう「解離性遁走(とんそう)」、そして、自分が身体や心から引き離される感覚が起こってくる「離人感・現実感喪失症」があります。
離人症は「離人感・現実感喪失症」のことで、狭義には自分に対する現実感がなくなる「離人感」を指しますが、一般に精神医療では、外界への現実感喪失もあわせ、両者をまとめて離人症と呼んでいます。
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