恥ずかしがらずに病院へ。「痔」をきちんと知ろう

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恥ずかしがらずに病院へ。「痔」をきちんと知ろう

公開日時

痔の予防

 
これまでのさまざまな痔の種類で話から分かるように、痔の発症には便秘や下痢が深く関わっています。
 
ですから、痔を治すために薬を使うことも必要ですが、何より生活習慣を改善する必要があるのです。

 
以下のようなことがポイントです。
 
 

肛門のケア

 
排便の時間は3~5分を目安としてください。便が出ないときは無理せず切り上げましょう。
 
まだ便が残っているような気がして、無理に出してしまおうとしてはいけません。長い時間いきむと肛門に負担がかかってしまい、うっ血や出血につながります。
 
便意をもよおしたときに無理なくするような習慣が大事です。
 
また、便意があるのに我慢することを繰り返すと、便意を感じなくなってしまい、直腸に便が長くとどまり、水分が吸収されて、便が硬くなり、排泄時に肛門に負担をかけてしまいます。
 
便意は我慢せず、したくなったらすぐするようにしましょう。
 
排便後については、最近、温水便座を使うことが多くなってきました。便が出た後に温水で洗い流すことが習慣になっている人も多いでしょう。

 
肛門の便を落とすということでは、とても効果がありまた気分も良いものですが、洗いすぎによって皮膚炎になる人などがでてきています。

 
お尻の皮膚はデリケートです。
 
温水で洗い流した後は、紙で優しく拭き取ります。ゴシゴシ拭かず、紙を押し当てるようにして優しく拭き取りましょう。
 
そして、しっかり乾かします。押し当てるようにして水分を拭き取りましょう。

 
 

入浴

 
肛門部が温まることで、肛門のうっ血が改善されて痔の予防になります。また、肛門が清潔に保たれるので、入浴は大事な習慣です。
 
シャワーではなく、湯船にゆっくり入りましょう。半身浴でも構いません。
 
 

排便習慣

 
朝は食事を摂ることによって腸に刺激がいき、便意が起こりやすい時間帯です。
 
朝、余裕をもって起床して、朝食を摂り、排便をする習慣をつけましょう。
 
 

無理なダイエットはしない

 
極端に食事量を減らすようなダイエットは、便秘につながります。食事量が少ないと、便のかさが増えず、少量の便では便意が起こりません。
 
食物繊維をしっかりとって、栄養のバランスがとれた食事を心がけましょう。
 
 

同じ姿勢を続けない

 
長時間飛行機に乗ったり、デスクにずっと座ったり、逆に仕事で立ち仕事を続けたりと、同じ姿勢でいることで肛門がうっ血してしまいます。
 
できるだけ、軽い体操などをして体を動かしましょう。
 
 

食生活

 
便秘予防には食物繊維が必要です。食物繊維は腸内で水分を吸収して膨らむことで、便のかさを増して、軟らかさが出ます。
 
野菜やイモ類、海藻、キノコ類、ドライフルーツ、こんにゃくなどが食物繊維の多いものです。また、整腸作用のある乳酸菌、乳糖、オリゴ糖などを積極的に摂りましょう。
 
 
ここまで痔の種類や特徴、予防法について見てきました。
 
排便習慣でも触れましたが、朝食をきちんと食べることが便秘予防です。
 
起床後に水や牛乳を1杯飲むのも腸への刺激になります。
 
アルコールや香辛料は、便秘気味の場合は避けたほうが良いでしょう。肛門を刺激してうっ血の原因となる可能性があるためです。

 
 
【参考】
・天藤製薬株式会社 『ボラギノール 基礎知識』(http://www.borraginol.com/knowledge/iboji/)
 
 

<執筆者プロフィール>
南部 洋子(なんぶ・ようこ)
助産師・看護師・タッチケア公認講師・株式会社 とらうべ 社長。国立大学病院産婦人科での経験後、とらうべ社を設立。タッチケアシニアトレーナー
 
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

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