カロリーゼロの人工甘味料や天然甘味料… 砂糖との違いや注意点は?

Mocosuku(もこすく)
  • カロリーゼロの人工甘味料や天然甘味料… 砂糖との違いや注意点は?

  • Mocosuku(もこすく)
医療資格者や専門家だけの記事を配信

カロリーゼロの人工甘味料や天然甘味料… 砂糖との違いや注意点は?

公開日時

天然甘味料や人工甘味料が健康に与える影響

 
食品に使用される場合は「食品添加物」として安全性がチェックされ、使用量も定められています。
 
ですから、適正範囲の使用であれば、前項のメリットをうまく活用できますが、次のようなデメリットも指摘されています。
 
 

糖質の働きが得られない

 
糖質には「エネルギー源となる」「神経伝達をサポートする」「腸内細菌のエサになる」など、健康に寄与する重要な役割があります。
 
ですから、甘味料以外の糖質も摂っていれば問題はありませんが、甘味料の使用によって糖質を全て避けてしまうと、エネルギー不足による倦怠感やイライラ、ふるえ、腸内環境の悪化などにつながります。
 
 

過度な甘みへの慣れ

 
天然甘味料も人工甘味料も砂糖の数百倍という甘みがあります。
 
製品としては薄められているものの、強い甘みを感じます。
 
カロリーゼロということで、安心してついつい多く使っていると、だんだん甘みを感知するセンサーが鈍くなり、より強い甘みを欲するようになります。
 
やがて、どんどん強い甘さに慣れてしまい甘味料の過剰摂取につながりかねません。
 
 
このようなデメリットは、本来、肥満や生活習慣病を予防する目的で利用するはずが、むしろそれらを助長してしまうのでは、という懸念にもなります。
 
人工甘味料が肥満を引き起こす、という研究結果も数多く報告されています。
 
どんなものでも過度は禁物、というのはカロリーゼロの甘味料にも当てはまります。
 
適度な使用は健康維持に役立ちますが、過剰摂取は健康を害します。
 
バランスのよい食生活の中には糖質も含まれますので、それが過剰にならないようコントロールする目的で取り入れるとよいでしょう。
 
たとえば、食事以外で甘い物が飲みたいときや肥満解消のダイエット中など、目的にあわせて適切に摂取する分には問題ありません。
 
上手に活用してくださいね。
 
【参考】
・農畜産業振興機構 調査報告『人工甘味料と糖代謝』(https://www.alic.go.jp/content/000138490.pdf)
 
 
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
 

<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
 

スポンサーリンク

先週よく読まれた記事

ヨガはどうしてカラダに良いの? 医学的に掘り下げてみよう

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 昨今のヨガブームにより、趣味としてヨガを楽しまれている方も多いのではないでしょうか。 「なんとなく健康に良さそう」というイメージの強いヨ...

不眠症ならぬ「過眠症」をご存じですか? 症状や原因とは

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ あなたは自分の睡眠に満足していますか? 睡眠の悩みと聞くと、多くの方が思い浮かべるのは「不眠症」でしょう。 しかし、「過眠症」で悩んでい...

朝起きたら首が… やっかいな「寝違え」の原因と治し方

執筆:南部 洋子(助産師・看護師・タッチケア公認講師) 医療監修:株式会社とらうべ 「朝起きたら首が痛い・・・寝違えたかも!?」 このような経験、どなたも一度はあるでしょう。 そもそも寝違えはどうして...

冷え対策に、「温活」をはじめよう!

執筆:吉村 佑奈(保健師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 婚活、妊活、終活など、最近は「〇活」というコトバがよく使われています。 「温活」もそのうちのひとつで、今や書籍やインターネットなどあちこ...

「失神」と「睡眠」の違い どこに注目すればいい?

執筆:南部 洋子(看護師) 監修:坂本 忍(医師、公認スポーツドクター、日本オリンピック委員会強化スタッフ) 「失神」と「睡眠」の違い、見た目ではなにがどう違うのか、わかりませんよね。 例えば、飲み会...

つった! 寝ていたら足がつるのはどうして?対処法は?

執筆:山村 真子(看護師・西東京糖尿病療養指導士) 夜寝ている時、突然足がつってしまい、激痛で目が覚めた! そんな経験をされた方、いらっしゃいませんか? 突然起こる足のつり。どうしてこのようなことが起...

働く人に増えている「適応障害」 原因となる3つのパターン

執筆:山本 恵一(メンタルヘルスライター) 医療監修:株式会社とらうべ 環境にうまくなじめないことから、落ち込んだり、意欲や自信を喪失したり、イライラして怒りっぽくなったり、体調面が悪くなったり、場合...

【ダイエット】新着記事

食事制限と運動だけではダメ? 顔や太もも、二の腕「部分痩せ」のコツ

食事制限と運動だけではダメ? 顔や太もも、二の腕「部分痩せ」のコツ

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 身体の全身の脂肪というより、二の腕や太ももなど気になる部位だけ痩せたい!と思っている方は多いのではないでしょうか。 もう少し細...

2019/03/01 18:30掲載

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

腹筋が衰えやすい女性に! おすすめトレーニング「ドローイン」

執筆:井上 愛子(保健師・助産師・看護師) 医療監修:株式会社とらうべ 最近スカートがキツくなってきたかも…と、ぽっこりお腹が気になりはじめていませんか? 運動して引き締めたいけれど、仕事をしている...

2019/02/12 18:30掲載

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

交感神経の衰えで、食べなくても太っちゃう? 「モナリザ症候群」

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「モナリザ」といえばレオナルド・ダ・ ヴィンチが描いた、有名な女性の肖像画が思い浮かびます。 ...

2019/01/15 18:30掲載

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

思うように痩せないときは「むくみ腸」が原因かも?

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 「むくみ」と聞くと、足や手、顔を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。 しかし、目に見...

2019/01/11 18:30掲載

ヘルシー食材として大注目! 「カリフラワー」のおすすめ活用法

ヘルシー食材として大注目! 「カリフラワー」のおすすめ活用法

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ 皆さん「カリフラワー」にどんなイメージをお持ちですか? 食卓にあがる頻度は少なく、ブロッコ...

2018/11/20 18:30掲載

ダイエットの停滞期脱出、有効なのはズル休み? 「チートデイ」について

ダイエットの停滞期脱出、有効なのはズル休み? 「チートデイ」について

執筆:山本 ともよ(管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー) 医療監修:株式会社とらうべ ダイエットにつきものの「停滞期」は、いわば身体のセーフティー機能です。 ダイエットが順調で...

2018/08/31 18:30掲載