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執筆:藤尾 薫子(保健師・看護師)
医療監修:株式会社とらうべ
もし、今お食事中でしたら、すみません。しかしカラダにとっての大切なお話を一つ。
それはトイレにまつわるお話。
当たり前のことですが、誰だって大便をしますよね。
そこで、あなたは自分の大便をしっかり観察することはありますか?
「臭いものには蓋」とばかりに、サッサと流してしまうことが多いのかもしれません。
しかしちょっと待ってください、大便は単なる排泄物ではありません。
健康状態がタップリ詰まった「大きな便り(大便)」と言われるくらいです。
今回は、大便からわかる健康状態についてご説明したいと思います。
便が排出されるメカニズム
大便は「食べ物の残りカス」というイメージが強いですが、実際のところカスの部分は全体の7%ほどにすぎません。
健康な人では水分が80%を占め、残りの固形分20%のうち3分の1ずつが、古くなった腸粘膜、腸内細菌とその死骸、そして食べ物のカスになります。
口から食べ物が入り大便として排泄されるまでの時間は、およそ24~72時間といわれます。
口から肛門まで、消化管の長さは約9メートル。
口や胃を通過すると十二指腸で排泄物らしい色がつきます。
その後、小腸を通り大腸に送られてきたときはまだ液状です。
ここから結腸を進む間に水分を吸収し、少しずつ硬くなりS字結腸にいったん蓄積されます。
さらに直腸に移動してある程度溜まると、センサーが脳に司令を出します。
これにより、私たちは便意を感じてトイレに行き、肛門と括約筋が緩み大便が排出される…というプロセスをたどるのです。
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