(※記事中の語句のリンクは、その語句について詳しく解説したMocosuku姉妹サイトが開きます)
そのほかの天然毒素
ジャガイモのほかにも植物に含まれる天然毒素がありますので、いくつかご紹介しましょう。
ビワの種子の粉末
⇒ビワの種子や未熟な果実にはシアン化合物が高い濃度で検出されています。
健康に良いという噂は真実ではありません。
アジサイの葉
⇒アジサイの葉を食べて嘔吐やめまいなどの中毒症状が出たという事例があります。
大葉と誤って食したという事例もあります。
飾りとしてお皿にあしらっていても食べてはいけません。
モロヘイヤの種
⇒モロヘイヤの種には「ストロフェチジン」という天然毒が含まれています。
種は取り除いて食しましょう(一般にスーパーなどで流通している食用のモロヘイヤの種は取り除かれています)。
桃の種
⇒甘くてみずみずしい「桃」。実は桃の種も「アミグダリン」という成分を含み、加水分解されると青酸という毒素に変化します。
多量に摂取すると死に至ることもあり注意が必要です。
梅やアンズの種も同様です。
ワラビ
⇒ワラビを生のまま食べると「プタキロサイド」という毒性のある成分で中毒を起こします。
必ずあく抜き処理をして毒性を分解してから食べましょう。
芽が出た野菜はすべて毒性があるの?
ジャガイモの芽や芽の根元に含まれるソラニンは、毒性があるとご説明しました。
しかし、芽が出た野菜すべてに毒性があるわけではありません。
サツマイモや人参、にんにく、里芋、生姜などは問題なく食べられます。
春や秋は、野山に散策をしに出かける楽しみが増えますが、同時に毒にも細心の注意を払わなければなりません。
春は山菜、秋はキノコの誤食による食中毒などが後を絶たない現実があります。
今回取り上げたジャガイモを含め、身近に存在する天然毒素の正しい情報を得て、回避するようにしましょう。
<執筆者プロフィール>
山本 ともよ(やまもと・ともよ)
管理栄養士・サプリメントアドバイザー・食生活アドバイザー。
株式会社 とらうべ 社員。企業で働く人の食と健康指導。糖尿病など疾病をもった人の食生活指導など活動中
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
スポンサーリンク