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爪と健康
爪の色や形状などに、健康状態や病気のサインが現れることがあります。
たとえば、白っぽい爪は貧血、青っぽい爪は心臓や肝臓の障害が疑われるといいます。
また、上向きに反り返っている爪は脊髄疾患、反対にくちばしのような形状の爪は糖尿病の心配があるそうです。
さらに、加齢によって増える縦線は、胃腸の働きの衰えや吸収力が弱まっていることを表しています。
爪の下部には毛細血管が集中していて、この部分が血液循環の折り返し点になっています。
ですから、爪は血液の健康状態を反映しやすく、健康のバロメーターなどといわれるのでしょう。
爪の凸凹
それでは、爪の凸凹からはどのようなサインが読み取れるのでしょうか。
何かに強くぶつかる、挟む、などしていないのに、爪に「へこみ」ができた場合は、身体に何らかの問題が生じている可能性があります。
タテのへこみは「爪甲縦溝(そうこうじゅうこう)」、ヨコのへこみは「爪甲横溝(そうこうおうこう)」といいます。
爪甲縦溝
爪甲縦溝のたいていの原因は、人が誰しも通過する加齢(老化)によるものです。
いわば「肌荒れ」と同じような状態で、新陳代謝が落ちて水分が不足するため爪の表面に縦線上の凸凹ができます。
胃腸の働きが衰えて爪まで栄養が行きわたらない、また、爪の乾燥によっても起こります。
こうした変化は、一般的には30代あたりから見られます。
もし、10代や20代で爪甲縦溝がでている場合、食生活の乱れによる栄養不足、睡眠不足、ストレスなどが疑われます。
爪甲横溝
爪にヨコの凸凹ができた場合は、身体に何らかの異常がある可能性を示しています。
爪の成長のもとになる「爪母」に障害が起こったか、もしくは、何らかの異常に「爪母」が影響を受け、爪が正常に成長できない状態に陥っていると考えられます。
とくに横溝のできた位置が爪の根元に近いほど、異常が生じてから間もないと判断されます。
皮膚疾患、気管支疾患、神経疾患の可能性があります。
さらに、へこみが深いと血管系のトラブルや糖尿病、亜鉛欠乏症といった病気が疑われます。
ほかにも、服用している薬やダイエットの影響も受けます。
この状態を見過ごさないで、皮膚科や内科の受診をおすすめします。
その他の症状
タテ、ヨコの凸凹のほか、次のような形状に変化することもあります。
・爪異栄養症(そういえいようしょう)
波打つような凸凹が複数の爪に現れた状態です。
おもな原因は栄養不足や水分不足で、過労やストレスでも現れます。
また、円形脱毛症やうつ病の兆候という指摘もありますので、生活習慣の改善、とくに休養が大切です。
・爪甲点状陥凹(そうこうてんじょうかんおう)
ポツポツと針を刺したような点状の凸凹が現れます。
原因はストレスといわれています。
また、円形脱毛症になる確率が高い状態であるともいわれています。
なお、いずれも爪乾癬や爪水虫といった爪の病気と見た目が似ています。
素人判断はしないで、皮膚科の受診をおすすめします。
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