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涙活で「失感情」を脱する
発案者の寺井氏は、知人の女性の「3年以上泣いていない。泣きたくても泣けない体質になった」という話を聞いて「涙活」を思い立ったと言います。
これは、ストレスによる病気ともいえる心身症の原因と関連しています。
ストレスが高じてしまうと、自分を見つめたり困難に対処するよりは、ごまかしたりお酒に逃げたりといった、むしろストレスを避けるような行動に走ってしまうようなことも起こります。
そんな性格傾向を「失感情症:アレクシサイミア」と呼んでいます。アメリカ人の精神科医シフォネスの造語で「感情を表すコトバを失ってしまう」という意味です。
「楽しい、うれしい、悲しい、つらい」といった感情を言葉で表現しない習慣が、これら喜怒哀楽の感情そのものを枯渇させてしまうという現象です。
涙活のきっかけはまさに、失感情的になっている女性に接したことによるものだったといえるでしょう。
涙活はストレス発散、つまり、失感情症からの脱出の機会を与えることになったわけです。
カタルシス
もともとはギリシア語に由来する「カタルシス」。
「精神の浄化」とも訳され、心にたまったわだかまりが解けて、気持ちが浄化されることを意味する用語です。
映画や音楽を鑑賞することで感動したり、笑ったり泣いたりと気持ちがすっきりするのは、まさにカタルシスが果たせたからにほかなりません。
カタルシスはカウンセリングや心理療法では、抑圧された感情を表出するための治療技法ともみなされています。
ただし、感情表出はできるだけ自然の方が効果はあります。
いわば、造られた「笑い」や「泣き」は自然なものに比べると効果が薄れるとも言われます。
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