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笑いよりも効果あり!?
「笑い」がストレス発散に役立つことは以前から指摘されてきました。
血行促進、免疫細胞の活性化、大脳皮質への血流増加、自律神経のバランスを整える、筋力アップなどさまざまな効果が謳われています。
同じように泣くことも、自律神経のバランスを交感神経から副交感神経優位に転じさせる、ストレスによって増えたストレスホルモン「コルチゾール」を減少させる、泣くことでセロトニンの分泌を増やして抑うつ状態を解消するといったストレス発散効果が、生理学や医学の立場から指摘されています。
心理的には笑うことよりも泣くことの方が、カタルシス効果が高いとも言われています。
たとえば、「笑ってごまかす」のように笑いはストレスと上手に距離をとる経験といえますが、泣くのはストレスでつらい自分そのものを表現することでもあります。
ホロリ、おろおろ、さめざめ、シクシク、めそめそ、おいおい、ポロポロ、ワンワン、オンオン、ギャーギャーなど、泣いているときの擬音語を思いつくまま挙げてみても、こんなにたくさんあります。
泣くという経験は多様な感情の表出だということを示唆しています。
いかがでしたでしょうか。
心から笑ったり泣いたりする感情表出は、どちらもストレス発散にとって効果的で、優劣はつけることに意味はないのかもしれません。
【参考】
・NHK NEWS WEB『泣きたい男 泣けない女』(https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_0118.html)
・MAKOTO&全米感涙協会『涙活』(https://www.ruikatsu.com/)
<執筆者プロフィール>
山本 恵一(やまもと・よしかず)
メンタルヘルスライター。立教大学大学院卒、元東京国際大学心理学教授。保健・衛生コンサルタントや妊娠・育児コンサルタント、企業・医療機関向けヘルスケアサービスなどを提供する株式会社とらうべ副社長
<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供
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